(「『FX友の会 in 東京 2014』潜入レポ(3) 東大卒トレーダーがチャート術を大公開!」からつづく)
「FX友の会 2014 in 東京」もいよいよ終盤。ラストは、ザイFX!の人気コラム「ヘッジファンドの思惑」でもおなじみの西原宏一さん、世界的な投資銀行ゴールドマン・サックスでディーラーとして活躍されていた志摩力男さん、ロンドンFXこと松崎美子さんが登場した。
■インディケーターで「トレンド」を探し出せ!
西原さんのテーマは「Back to basics(基本に戻ろう)」。今回のFX友の会でもさまざまなチャートやインディケーターが出てきたが、改めて基本に戻ってチャートやインディケーターの見方や使い方について詳しく解説してくれた。

西原さんは、インディケーターを使うことで「レンジ」か「トレンド」なのかを知ることがとても重要としている。
その中でも、「すべてはトレンドを探すことにある」そうだ。
レンジについては、上昇したら売る、下落したら買うということで簡単そうに見えるが、「どこまでがレンジなのかわかりにくい」と指摘。書店にレンジ相場の解説書がないことを引き合いに出しながら、レンジトレードが簡単ではないことを話していた。
では、なぜトレンドの方がうまくいくのかだろうか。西原さんいわく、「たとえば、上昇トレンドの際に感極まって高値づかみしても、トレンドが出ていればあまり下がらず、待っていればまた上昇してくるのでトレードがしやすい」からだそうだ。

また、「トレンドを探すためにインディケーターを使うのだが、いくつものインディケーターに手を出しても混乱するだけなので、1つに絞るべき」とも言っていた。
■頻繁にインディケーターを変えても上達しない!
さらに、チャートを見る上でのポイントについては、「時間の範囲が狭く、ローソク足の数が少ないと、レンジであっても結構動いているように見えてしまう。したがって、時間の範囲を広くしてローソク足の数を多くすることで、レンジなのか、トレンドなのかを明確にすることができる」という。
時間の範囲が狭いチャート

時間の範囲が広いチャート

さらに、200日移動平均線を表示させたチャートを使って、レンジとトレンドの探し方についての解説があった。
米ドル/円 日足 200日移動平均線

上のチャートについて、西原さんは、「200日移動平均線は一応上昇トレンドであると言える。こういった場合は押し目買いスタンスで考える」と解説。
ただ、「これは基本的な流れのチェックであって、これだけを材料にしてエントリーできるわけではありません。これだけでエントリーできるのであれば、簡単なシステム売買を作成できてしまいます。上のようなチャートでは、まず基本的な流れをつかもうというわけです」と話していた。
そのほか、ボリンジャーバンドや一目均衡表といったメジャーなテクニカル指標を使った米ドル/円相場の見通しも披露された。
西原さんが解説している際、チャートには常に1つのインディケーターしか表示させていなかったのだが、これについては、インディケーターを入れ過ぎるとわかりにくくなることが理由だという。
そして、「インディケーターを何種類も使うよりも、1つをじっくり使って、得意なツールにしていくことが大事。頻繁にインディケーターを変えても上達しない」との言葉で、西原さんはこのテーマについての話を締めくくっていた。
西原さんのチャートとインディケーターの話が終わった後は…
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