■米ドル高の流れは継続! はっきりとしたトレンドに!
前回のコラムまでお話をしてきているとおり、米ドル高の流れが、はっきりとしたトレンドとして続いています。
背景は、これまで説明してきたとおり。この1週間(9月11日~18日)でも、その流れはさらに続いています。
【参考記事】
●レンジを抜けた相場こそ儲けやすい!揺り戻しはあっても米ドル高の流れは継続(9月11日、今井雅人)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
昨日9月17日(水)、米国ではFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されました。これをきっかけに、さらなる米ドル高の流れとなっていますが、そのポイントは3つだったと思います。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 1時間足)
■米FOMCの3つのポイントとは?
まず、1つ目ですが、声明文に、FF金利(※)を引き上げる時期を表すフォワードガイダンスとして、「資産買入れが終了した後もかなりの期間(considerable time)」との文言が入っていましたが、この「かなりの期間」という言葉が削除されるのではないか、という憶測が高まっていました。
結局、これについてはまったく変化がなかったものの、同時に公表された「政策正常化の原則と計画」では、来月2014年10月に量的緩和を終了し、その後の金融政策正常化、つまり、FF金利やその他の短期金利の引き上げ、保有債券の再投資の減額についてのタイミングやそのペースについて、ある程度踏み込んだ表現をしていたことです。
2つ目は、同時に発表されている、FOMCメンバーによる「経済・金利見通し」において、FF金利の適切な水準の中央値が、2015年末で1.125%から1.375%、2016年末で2.5%から2.875%にまで上方修正されたことです。
(※編集部注:「FF金利」とは、フェデラルファンド金利のことで、FFレートとも呼ばれる。米国の政策金利)
■利上げを主張するタカ派が増えてきている
3つ目は、今回はこれまでの金融政策を維持するということが従来どおり決定されましたが、それに対して、2人が反対に回ったということです。
これまで、全会一致で金融政策の維持が決定されていましたが、前回のFOMCでは、プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁1人が反対に回り、そして今回は、フィッシャー米ダラス連銀総裁が加わって、2人が反対に回りました。
段々と早く金融政策を正常化、つまり利上げをするように主張する委員、いわゆるタカ派が増えてきているということです。
この3点から、「利上げが早まるのではないか」という見方が強まり、米ドルが買われているという展開となっています。
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さらには、米国の…
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