■米ドル/円は当面、116~121円のレンジ濃厚
過去のコラムでも何度か触れましたが、2015年年初の米ドル/円は円高へ。
【参考記事】
●米ドル高継続でドル/円は130円が目標!でも2015年1月のトレードは慎重に入るべき(12月25日、西原宏一)
こちらも、今週(1月12日~)に入って、ユーロ/米ドルと同様に、下落のスピードが加速しています。1月14日(水)のNY市場では、一時、116.08円まで急落。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
2015年はボラティリティの高いマーケットでスタート。
この円高の背景は原油安。原油の下げがあまりにも急激であるため、いくつかのファンド閉鎖のウワサがマーケットに流れ、株が急落したことで急速に円高が進みました。
(出所:米国FXCM)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 4時間足)
ただ、グローバルバンクの友人に聞くところによれば、コモディティ専門のファンドは少なく、多くは原油での損失補填のため仕方なく、利益が乗った米ドル/円のロングポジション(買い建玉)を縮小しているといったところのようです。
仮に、彼の意見が正しければ、今週(1月12日~)の円高相場は長続きせず、当面のコアレンジである、116~121円のレンジ(前コラム参照)が当面続くことが濃厚。
【参考記事】
●ギリシャのユーロ離脱(Grexit)懸念などでユーロ/米ドルは1.15ドルへ向けて続落か(1月8日、西原宏一)
■米ドル/円はレンジ脱却後、米ドル高・円安に回帰へ
その後の米ドル/円の展開ですが、
(1)原油安がさらに物価を押し下げ、日銀のさらなる追加緩和が期待されること。
(2)2015年に入って、連日、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が米ドル/円を断続的に購入しているとの報道が目立ちますが、国民の大事な年金を徐々に為替リスクに晒しているため、当局としては急激な円高を放置するのが困難な状況になりつつあること。
以上の2点により、米ドル/円は116~121円での調整が終わった後は、再び円安圧力が増し、メイントレンドである、米ドル高・円安に回帰するのではないでしょうか?
(出所:米国FXCM)
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