ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

今井スーパーバナー
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

FOMC議事録公表で6月利上げ説に暗雲。
猫の目みたいなユーロも最終的には下落

2015年02月19日(木)13:01公開 (2015年02月19日(木)13:01更新)
今井雅人

【GMOクリック証券】圧倒的人気で100万口座達成!最短即日で取引可能!

■米利上げ開始時期は、もう少し後にずらした方が良い?

 昨日2月18日(水)、FOMC(米連邦公開市場委員会)の1月27日(火)、28日(水)の会議の議事録が発表されました。

【参考記事】
量的緩和&ギリシャ問題でユーロは下落!ロシア株暴落、ルーブル下落もユーロ安要因(1月29日、今井雅人)

 ここで、注目される表現がありました。それは、以下のとおりです。

「多くの参加者は政策正常化の開始時期と関連したリスクバランスの評価を通じて、FF金利をより長期にわたり事実上の下限で維持するという考えに傾いたとの認識を示した」

 つまり、これまでは、2015年6月ぐらいまでにはFRB(米連邦準備制度理事会)は利上げを開始するであろうという見方が一般的でありましたが、それを少し後にずらした方が良いのではないかという意見に、みんなが傾いてきたということが書いてあります。

■米ドル高は物価の上昇を抑え、賃金や消費の伸びにも影響

 その理由としては、最近の米ドルの上昇がかなり急であったということ、ギリシャやウクライナなどが依然不安定な状態にあること、そして、米国で賃金の伸びが非常に緩慢であることなどが挙げられています。

米ドルVS世界の通貨 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 週足

 米ドルが強くなると、米国の輸出にマイナスであるだけではなく、通貨高は物価の上昇を抑える効果があります。

 また、賃金が思ったほど伸びていかないということになると、その影響で消費が伸びないので、物価もあまり上がらないという動きになってくる可能性が高くなってきます。

 そうしたことから、あまりあせって利上げをしなければならないような状態ではないと、メンバーが考えたということだと思います。

■早期米利上げ期待は大きく後退したか

 また、フォワードガイダンスである「辛抱強く(patient)」という文言の削除が、「利上げ開始時期の範囲を過度に狭めてしまう恐れがある」ことにも言及。

 2015年3月のFOMCでの文言削除を期待する向きも多かっただけに、市場の利上げ期待が大きく後退した感は否めません。

【参考記事】
量的緩和&ギリシャ問題でユーロは下落!ロシア株暴落、ルーブル下落もユーロ安要因(1月29日、今井雅人)

 これまで、せっかくチャート的にも上抜けて米ドルが上昇するのではないかというムードが生まれていましたが、一気にムードがしぼんでしまったという印象を受けています。

■FOMC議事録は1月米雇用統計前の判断である点を考慮

 ただ、物価がなかなか上がっていかない状態は、日本など他の国でも同様なので、これで米ドル安になっていくということでもないと思います。

米ドルVS世界の通貨 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足

 さらに、今回の会合は、2月6日(金)に公表された1月米雇用統計前の判断であるという点も考慮する必要があるでしょう。

【参考記事】
増加幅が17年間で最大!強い数字が並んだ米雇用統計で予想より早くドル高・円安へ(2月13日、今井雅人)

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:米国主要経済指標の推移

 現時点では、「議事録にあるほど…


【ザイFX!編集部からのお知らせ】

ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」

ザイFX!プレミアム配信with今井雅人

 その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。

「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
CFD口座おすすめ比較 ザイ投資戦略メルマガ キャンペーンおすすめ10
CFD口座おすすめ比較 ザイ投資戦略メルマガ キャンペーンおすすめ10
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る