■暴落したユーロ/米ドルもいったん調整入り
その意味においては、2015年に入ってわずか2カ月で1700pips暴落し、多くのグローバルバンクの2015年の安値メドであった、1.0500ドルにあっという間に到達したユーロ/米ドルもいったん調整に入らざるを得ないということになります。
下のチャートにあるように、ユーロ/米ドルはボリンジャーバンド上限のバンドでトップアウトし反落。そして、下限のバンドで反発しています。
(出所:CQG)
(※編集部注:ボリンジャーバンドでは、月足であれば、20カ月移動平均線が用いられるのが一般的だが、今回は200カ月移動平均線を使っている)
このボリンジャーバンド下限をチェックすると1.0426ドル。この局面でのユーロ/米ドルの安値は1.0462ドルと、月足ベースでは、このボリンジャーバンドの下限で反発していることになります。
このように長期のテクニカル分析では、ユーロ/米ドルはいったんサポートに到達し、反発中ということになります。
■米ドル/円は122円でトップアウトし、115円に向けて下落中
下のチャートは、前回のコラムでもご紹介した米ドル/円の月足チャートです。日経平均が続伸しようが、年金がマーケットに断続的に米ドル買いを持ち込もうが、どうしてもこの122.35円を超えられず反落しています。
【参考記事】
●イエレン議長の会見は想定以上にハト派! されど6月か9月の米利上げは既定路線!(3月19日、西原宏一)
(出所:米国FXCM)
次に、米ドル/円の日足チャートを見ると、長期に渡って、米ドル/円をサポートしてきた75日移動平均線(119.16円)を本日(3月26日)、割り込んできました。
(出所:米国FXCM)
下落シグナルとして有名な「ヒンデンブルグ・オーメン」(※)が点灯していた米国株も、ヘッジファンド勢の換金売りが出始め、昨日(3月25日)は大きく下落。呼応して、本日(3月26日)の日経平均も前日比300円を超える急落となりました。
(※編集部注:「ヒンデンブルグ・オーメン」とは、株価を予測するためテクニカル分析指標のひとつ。このシグナルが点灯すると、株式市場のテクニカル的な株価暴落の前兆とされている。また、シグナルは1カ月間有効とされており、80%程度の確率で5%以上の下落が起きるとも言われている)
(出所:米国FXCM)
(出所:株マップ.com)
米当局の米ドル高牽制コメントに加えて、株安も加わり、米ドル/円の流れは反転。
122円でトップアウトし、115円へ向けて下落し始めた米ドル/円の行方に注目です。
(出所:米国FXCM)
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)」です。
「トレード戦略指令!」は10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスやチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)