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西原宏一_メルマガ取材記事
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持田有紀子の「戦うオンナのマーケット日記」

期待外れでもドル円下落は瞬間、
値持ちするか海外市場を要ウォッチ!

2015年10月30日(金)17:32公開 (2015年10月30日(金)17:32更新)
持田有紀子

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 FOMCの結果をうけて、世界的にリスクテークとなって、ドル円やユーロ円は上昇。ニューヨーク市場に続く昨日の東京オープンでもドル円は121円台に乗せており、そのまま上値攻めしそうな感じであった。しかしアジア時間では日本株が変転・下落に向かった。

 それでドル円のほうもパッタリと買いの手が引っ込み、利食い売りが先行。そのままズルズルと120.65あたりまで簡単に落ちることになった。しかし中国株や日本株が大きな値崩れも見せておらず、ここ最近のレンジ内にとどまっていたことで、ドル円のほうでもあまり下値不安感は出なかった。

 欧州時間では小動きとなった。夏時間が終わった欧州だが、まだ時間慣れしていないのかもしれない。またアメリカのGDPまでは積極的に動けないといったことでもあるのだろう。そのGDPも出たが、あまりインパクトはなかった。予想を下回ったといっても、それほどもずれていない。重要な個人消費の部分がそれほども悪化していないから、材料視するには物足りないということなのだろう。

 それまでに注意を引いたのは、中国の5中全会である。今後5年間の計画経済を示すものだが、成長率の鈍化を認めた形となった。これはある程度、予想されていたことだ。文言をどうするかの問題だけあったが、「中・高ペースの」といったあいまいな表現にとどまった。政府筋としては明確に鈍化とかいえないからであろう。

 また成長率は人口にほぼ比例する。そのためもあって、1人っ子政策を完全にやめるというのだ。これまでも何度も緩和されてきた一人っ子政策だが、ここにきて人口減少や高齢化といったものが急激にもたらす成長鈍化に目をつぶれなくなってきたのだろう。

 ニューヨーク時間ではドル円もユーロ円もやや上昇した。米国株がFOMC後の高値圏をキープしたので、マーケットのリスク許容度を増大させたのが主因だろう。ドル円も121円台まで戻して終了している。

 今日は日銀の金利会合であった。30日に追加緩和をするべきだといって政府筋から注文もあったことで、日銀としても実際の緩和には踏み切りにくい状況となっている。しかもアメリカの金融政策の行方や日本のGDPなど見ておきたいイベントもいくつかある。ここで不用意に追加緩和して次の打つ手がなしということになるのが、もっとも恐れていることだ。

 そして結果は金融政策に変更はなしだった。一部では緩和ありという期待もあったため、その連中のポジションを崩しにかかるリスク回避の動きが先に強烈に出てきた。ドル円は50ポイントほども下落し、日本株も下落。しかしすぐに日本政府からのリークだろうが、補正予算で3兆円を見込むという報道がなされた。

 真水でない3兆円が大きいかどうかは別として、ともかくも先に期待を持たせるニュースが出てきたことで、今度はリスクテークに勢いがついてきた。ドル円は昨日の高値も超えてきて121.40あたりまでジャンプ。市場全体がリスクテークとなっている。後は海外市場に向けてどこまで値持ちするかが問題だ。


日本時間 17時00分

 


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