昨日は夕方になって一部報道から、日銀が次回の会合では追加緩和しないということが出てきて、ドル円も軟調な地合いを強いられた。比較的、簡単に103円台の前半まで沈みこんだ。
これまで何度もドル円は104円台まで戻してくる相場展開が続いてきたので、ちょっと意外な感じのするディップだった。それだけ市場参加者の多くもドル円の上サイドだけを見ていたという証だろう。
あとはアメリカでミクロ、マクロと指標が色々と出てきはしたが、それほどもマーケット全体にインパクトを与えるものはなかった。ドル円は103円台の前半のまま、小動きが続いてニューヨーククローズを迎えた。様子見になってしまっているのは第3回の討論会を見ておきたいという様子見の姿勢が強まったからだ。
そして今日の午前中に大統領選の討論会があった。劣勢が報じられているトランプ氏がどのように反撃にうってでるかに注目が集まった。しかし感想としてはやはりお互いの非難合戦で終始した感じだ。
終わってしまえば、すべて討論会を通じて、やはり言いたいことが言えたのはクリントン氏のほうであろう。トランプ氏のほうは討論会の前よりも評判を落としたようにも見える。
これで事実上の次期の大統領はクリントン氏に決まったようなものとなり、マーケットもそれに反応。ドル円は30ポイントほども上げてきて、日本株も上昇。日経先物は17200円台まで上昇してきて、これはBREXIT後の最大の戻しであった17170円を上回ってきている。リスク許容度が増大したわけだ。
今晩も海外勢の反応が気にかかる。これで討論会は終わったわけで、後は11月初旬の選挙まで直接対決はない。今週の終盤にかけて集計されるであろうメディアの予想も次々と出てくるだろう。クリントン氏が有力だということで、さらなるリスク一段高をするのかどうか。それともすでに織り込み済みなのか。それを見ていかないといけない。
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