■「不確実性の塊」に要注意!
いよいよ米大統領選の投票日が明日、11月8日(火)に迫ってきました。
今朝になってFBIは「クリントン氏を訴追しない」と明らかにし、米ドル/円は大きく上窓を開けてスタート。
【参考記事】
●ヒラリー氏のメール問題をFBIが捜査再開! 米大統領選直前に発表した理由とは…!?(10月31日、西原宏一&大橋ひろこ)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
でも、このままヒラリーさんで決まってすんなり上昇するかというと、そうも思えませんよね。
先々週(10月24日~)まではヒラリー圧勝の空気でトランプが挽回する気配すらなかった。
それがメール問題の再燃で一変。トランプが猛追しましたが、政治的な圧力なのか、「やっぱり訴追なし」。
ただ、トランプは「不確実性の塊」。「もしトランプが大統領になったら」(もしトラ)の可能性はゼロにはなりません。
【参考記事】
●トランプリスクさえ乗り切ればドル/円上昇。米大統領選の注目度高めた2つの理由は?(11月4日、西原宏一)

トランプ氏は「不確実性の塊」。「もしトラ」の可能性はゼロにはならない
(C)Win McNamee/Getty Images
投票は明日(11月8日)の午後から。どこの州を誰が取ったという話でボラティリティが高まりそうですね。
「スウィングステート」と呼ばれる、民主党と共和党の支持者が拮抗した州の動向を見ながら乱高下しても、そこではAI(人工知能)やHFT(超高頻度な自動売買)が大活躍するでしょうから、短期で追随するのは難しそうです。
【参考記事】
●ソニーFHDの尾河眞樹さんに聞く(1) 米大統領選挙、トランプ大逆転の可能性は?
■「もしトラ」なら100円割れ、ヒラリー当選なら105円
過去の選挙ではオハイオ州で勝った候補が28回中26回、大統領となっているそうです。
あとはフロリダ州やジョージア州といった州も注目されていますね。
大差がつくようなら、11月9日(水)の午前中からお昼には決まるのでしょう。
気になるのは為替の動きですが、コンセンサスとしては「もしトラ」が実現すれば、瞬間的に米ドル/円は100円割れ。ヒラリー当選なら105円といったところ。

(出所:CQG)
多くの人がヒラリー勝利を予想しているので、ヒラリー勝利で上がったところには「セル・ザ・ファクト」の利食い売りが入りそう。ただ、その場合も大きく下げず、底堅いイメージです。

多くの人がヒラリー勝利を予想しているので、ヒラリー勝利で上がったところでは利食い売りが入りそう (C)Chip Somodevilla/Getty Images
トランプ勝利で米ドル/円が100円を割ったところは買いたくなる人が多そうですよね。
そのときは株価、東京市場の時間帯なら日経平均の動きを見ながらでしょうね。
トランプ大統領となっても1万6000円を割るほどの急落にならないようなら、買ってもいいかなと思います。一方、1万6000円を割って下げていくようなら株価を見ながら戻り売りになるでしょう。

(出所:株マップ.com)
ただ、もうひとつ気になるのが議会選挙。「大統領は民主党のヒラリー、議会は共和党」という「ねじれ」が続くようなら、ややこしくなる。
(次ページでは米大統領選の結果待ちで欧米勢も待機との話題が…)
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