■米ドル安、円安のトレンドが続く
米ドル安、円安のトレンドが続いている。
米ドル安とは米ドル全体の下落トレンドを指すが、米ドル/円のみ上昇しているから、結果的にクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)の強気変動がもたらされているのも当然の成り行きで、円売りトレンドの継続が確認されているわけだ。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドルVS世界の通貨 日足)
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
ドルインデックスは、前回のコラムで指摘させていただいたように、昨年(2016年)11月9日(水)の米大統領選当日の安値を下回ったから、当面下落トレンドが維持され、また、安易な修正はないだろう。
【参考記事】
●米ドル軟調も米ドル/円はなぜ堅調なのか? 背景にあるファンダメンタルズ的要因とは?(2017年6月30日、陳満咲杜)
(出所:Bloomberg)
■各国中銀のスタンスの違いが足元の市場のテーマに
マーケットの焦点は、米利上げやFRB(米連邦準備制度理事会)の資産圧縮よりもECB(欧州中央銀行)の軌道修正や英、豪利上げの可能性に集中しており、当面、主要通貨の米ドルに対する強気変動が継続される公算が高い。
主要中銀が揃ってFRBに追随する姿勢を見せている中、唯一日銀のスタンスは変わらない。
本日(2017年7月7日)午前中の日銀の買い入れオペが前回から増額したことを受け、円安傾向が一段と強まり、執筆中の現時点では、米ドル/円は113.83円まで上昇、ユーロ/円は130円の節目寸前に迫り、英ポンド/円は5月11日(木)以来の高値を更新している。
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要するに、足元の市場のテーマは、中銀のスタンスの違いそのものである。日銀のスタンスが当面維持されるからこそ、円売りには「安心感」がある。よって、クロス円を中心として円安トレンドは当面維持されるとみる。
最も強いユーロ/円に関しては、前回のコラムで提示していたターゲット、130円の心理的大台はもはや目前で、これを超えてくると今度は133~135円台の目標も射程圏内に収めるだろう。
【参考記事】
●米ドル軟調も米ドル/円はなぜ堅調なのか? 背景にあるファンダメンタルズ的要因とは?(2017年6月30日、陳満咲杜)
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もっとも、米ドル/円の値動きが日米金利差と連動する傾向が…
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