■東芝によるスイスフランの円転が円高要因に
先週(7月31日~)の米ドル/円は、110円割れまで円高が進みました。
背景にあったのはスイスフラン/円の売りだという話ですね。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
経営再建中の東芝ですね。東芝は傘下のスイス企業、ランディス・ギアをIPO(新規上場)させて得た売却益を円に戻していたようです。
先週(7月31日~)は休暇中でしたが、チラチラ相場を見ていると、やけにしつこい円買いが出ていた。その原因は東芝によるスイスフラン/円の売りだったと思われます。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:スイスフラン/円 1時間足)
特殊なフローによる円高だったんですね。
それを裏付けるように8月4日(金)の米雇用統計が予想を上回り、さらにコーン米国家経済会議(NEC)委員長が税制改革の年内成立やHIA(本国投資法)について発言したことで、米ドル/円は上昇しました。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 1時間足)
■木曜日のSQを狙った仕掛けに注意!
先週(7月31日~)の米ドル/円安値は109.85円。米ドル/円は今週(8月7日~)、もう一度、安値を試しに行く場面があるかもしれません。
というのも、今週(8月7日~)は11日(金)が山の日のため、東京市場が休場。SQ(※)が1日繰り上がります。元来、8月はアノマリー的にも円高が警戒され、とくに15日(火)は米国債の償還・利払いのため、円買いのフローが出やすい。
8月9日(水)あたりから日経平均や米ドル/円の売りを仕掛けてくる投機筋がいるかもしれません。
(※編集部注:「SQ」とは日経225先物などの株価指数先物や株価指数オプションといった取引の最終決済を行なうための価格のこと)

(出所:Bloomberg)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
ただ、今の相場の主役はユーロ。米ドルを中心に考えるより、ユーロ中心に考えたほうがわかりやすい展開が続いています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 日足)
(次ページではユーロ相場を中心に今後の戦略の話題が…)
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