■米貿易戦争に向けてリスク回避になりやすい展開
先週(2月26日~)は、相場を動かす材料が多かったですが、今週(3月5日~)も、材料の豊富な週になります。
3月1日(木)の深夜に、トランプ大統領が「鉄鋼・アルミニウムに輸入関税を課す」と発言し、株式市場が下落。為替市場は、米ドル安・円高へ推移しました。

(出所:Bloomberg)

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この関税の詳細に関しては、今週(3月5日~)発表される予定となっています。トランプ大統領がTwitterで「貿易戦争は良いこと。楽勝だ」と発言していることもあり、貿易戦争に向けてリスク回避の動きになりやすいのではないかと考えています。
■日銀総裁の発言で米ドル/円は2月安値を割り込む!
3月2日(金)には、黒田日銀総裁が所信表明で、物価が目標の2%に達すれば「2019年ごろに出口を検討することは間違いない」と発言しました。
物価が目標の2%に上昇すれば出口を検討するというのは、これまでの考えと変わらないのですが、発言の後半部分だけが取りざたされて、日銀の出口が近いという思惑から、円高が進行しました。
米ドル/円は、テクニカル的に108円付近のレジスタンスで上値を抑えられたこともあり、2月16日(金)の安値105.55円を割り込み、105.24円まで下落しました。

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■貿易戦争以外の材料は一時的な動きを作るだけ!?
3月4日(日)には、イタリア総選挙とドイツ社会民主党(SPD)の党員投票がありました。
ドイツに関しては、投票の結果、メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の新政権へ参加して連立政権が発足することが決まりました。これによって、週明けにユーロは買われ、ユーロ/米ドルは1.2366ドルまで上昇しました。

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イタリアの総選挙に関しては、本稿執筆時点でまだ結果は出ていませんが、過半数を取れる政党がなく、ハング・パーラメント(宙吊り議会)となる見通しとなっています。
これはイタリアの政局不安となりますが、ドイツの方は連立を組むことが決まったので、ユーロにとっては大きな材料にならないと考えています。
今の市場のテーマは、米国の貿易戦争にあり、他の材料は一時的な動きを作るだけではないかと考えています。
今週(3月5日~)は、8日(木)にECB(欧州中央銀行)理事会が…
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