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バカラ村の「FX専業トレーダーの相場観」

テーマは米貿易戦争! 米ドル/円は105円
トライの材料待ち。ユーロはレンジ上限へ

2018年03月06日(火)12:38公開 (2018年03月06日(火)12:38更新)
バカラ村

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■米貿易戦争に向けてリスク回避になりやすい展開

 先週(2月26日~)は、相場を動かす材料が多かったですが、今週(3月5日~)も、材料の豊富な週になります。

 3月1日(木)の深夜に、トランプ大統領が「鉄鋼・アルミニウムに輸入関税を課す」と発言し、株式市場が下落。為替市場は、米ドル安・円高へ推移しました。

NYダウ 日足
NYダウ 日足

(出所:Bloomberg)

米ドル/円 4時間足
米ドル/円 4時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足

 この関税の詳細に関しては、今週(3月5日~)発表される予定となっています。トランプ大統領がTwitterで「貿易戦争は良いこと。楽勝だ」と発言していることもあり、貿易戦争に向けてリスク回避の動きになりやすいのではないかと考えています。

■日銀総裁の発言で米ドル/円は2月安値を割り込む!

 3月2日(金)には、黒田日銀総裁が所信表明で、物価が目標の2%に達すれば「2019年ごろに出口を検討することは間違いない」と発言しました。

 物価が目標の2%に上昇すれば出口を検討するというのは、これまでの考えと変わらないのですが、発言の後半部分だけが取りざたされて、日銀の出口が近いという思惑から、円高が進行しました。

米ドル/円は、テクニカル的に108円付近のレジスタンスで上値を抑えられたこともあり、2月16日(金)の安値105.55円を割り込み、105.24円まで下落しました

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足

■貿易戦争以外の材料は一時的な動きを作るだけ!?

 3月4日(日)には、イタリア総選挙とドイツ社会民主党(SPD)の党員投票がありました。

 ドイツに関しては、投票の結果、メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の新政権へ参加して連立政権が発足することが決まりました。これによって、週明けにユーロは買われ、ユーロ/米ドルは1.2366ドルまで上昇しました。

ユーロ/米ドル 1時間足
ユーロ/米ドル 1時間足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 1時間足

 イタリアの総選挙に関しては、本稿執筆時点でまだ結果は出ていませんが、過半数を取れる政党がなく、ハング・パーラメント(宙吊り議会)となる見通しとなっています。

 これはイタリアの政局不安となりますが、ドイツの方は連立を組むことが決まったので、ユーロにとっては大きな材料にならないと考えています。

今の市場のテーマは、米国の貿易戦争にあり、他の材料は一時的な動きを作るだけではないかと考えています。

■ユーロ/米ドルはレンジ上限を目指す動きに

 今週(3月5日~)は、8日(木)にECB(欧州中央銀行)理事会があります。

 今回は、フォワードガイダンスの変更は見送られるように思いますが、ユーロ圏の景況感の良さや今後の金融政策に関して、ドラギ総裁の会見を含めて注目されるイベントとなります。

 ユーロ/米ドルが長期的には上昇するという見通しは変えていませんが、直近は調整局面。先週(2月26日~)は、1.2154ドルまで下がりました。

 1.20ドル台までの調整も視野に入れていましたが、一番浅いサポート水準で反発してきています。

【参考記事】
ドル/円は108円台前半を超えなければ下落トレンド継続。ユーロ/米ドルは1.20ドル台へ?(2月27日、バカラ村)

 1.2150~1.2550ドルのレンジとも捉えることができ、サポートで反発したことや貿易戦争を材料に、目先はレンジ上限を目指す動きが出てくるのではないかと考えています。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足

(出所:Bloomberg)

 ユーロ/豪ドルが、約1カ月続いたもみ合いを上へブレイクしてきており、ユーロ/英ポンドも0.90ポンド台をしっかり越えることができれば、ユーロ/米ドルも上昇トレンド再開となる可能性が出てきます。

ユーロ/豪ドル 日足
ユーロ/豪ドル 日足

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ユーロ/英ポンド 週足
ユーロ/英ポンド 週足

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/英ポンド 週足

ユーロ/米ドルは、まずはレンジ上限に向けての動きを期待したいところです。

■平均時給が良ければ4回の利上げを織り込みにいく!?

 3月9日(金)は、米雇用統計と日銀金融政策決定会合があります。

 前回の米雇用統計がVIXショックの引き金となったこともあり、今回も平均時給が良いようであれば米長期金利が上昇し、リスク回避の動きが出てくる可能性があります。

【参考記事】
VIX指数急騰で低ボラティリティ相場終焉! 株暴落でも底堅いドル/円も下値余地拡大(2月8日、西原宏一)
NYダウ、史上最大の暴落にVIX指数の影。ビットコインも真っ青。2日で96%下落って!?

 先週(2月26日~)のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の議会証言は、タカ派な発言が多く、今年(2018年)は4回の利上げの可能性もあるため、米雇用統計で平均時給が高ければ、4回の利上げを織り込みにいく動きが出てくるのではないでしょうか。

■米ドル/円は105円トライの材料待ち!

日銀金融政策決定会合に関しては、黒田総裁から先週(2月26日~)の発言を否定するかのような緩和策継続発言が出てくるのではないかと思います。

 可能性は低いと思いますが、もし、ここでも先週の発言を繰り返すように出口を示唆する発言が出てくるようであれば、円高に推移することになります。

米ドル/円は108円付近のレジスタンスで上値を抑えられ、105.24円まで下がりましたが、上昇する材料がなく、105円をトライする材料待ちとなりそうです。

【参考記事】
ドル/円は108円台前半を超えなければ下落トレンド継続。ユーロ/米ドルは1.20ドル台へ?(2月27日、バカラ村)

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:Bloomberg)

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