■金利面で米国が一人勝ちの様相に
そして、本日(15日)は、日銀が金融政策決定会合を開催しましたが、先ほど、政策の現状維持を決定しています。
特段、これまでと大きな変化はありませんでしたが、唯一、現状の物価認識を下方修正しました。
今回の各国の金融政策を見ていると、かなり、はっきりしたことがあります。
それは、当面、金利環境という観点で見れば、米国の一人勝ち状態が続くということです。
そうなると、金利相場になれば、当然、米ドル高になるということです。
(出所:Bloomberg)
そして、2%という金利は、低金利時代にあっては、とても魅力的です。海外から米国に資金シフトが起きるのは、容易に想像できます。
もちろん、為替相場は金利だけで動くわけではありません。ただ、他に主たる変動要因がないときは、金利が材料になるというのは、よくあることです。
■米ドル/円での米ドル高が基本。新興国投資は控えるべし
米ドル/円に関しては、武田薬品工業などのM&A絡みの買いが、どうやら断続的に市場に出てきているようです。
現在、日本企業による海外企業の買収が、非常に活発になってきているため、これも円安要因になるでしょう。米ドル/円での米ドル高を基本にして考える時期ではないかと思っています。
【参考記事】
●長期保有の新興国買いは今が仕込み時!? ドル/円は再び110円乗せなら113円だが…(5月10日、今井雅人)
(出所:Bloomberg)
また、米国の金利が上昇してくると、新興国から米国への資金シフトが起き、新興国通貨が不安定になることは、前回のコラムで触れました。
【参考記事】
●政治リスク早期収束で注目は金融政策へ! ECBテーパリング開始ならユーロ/円に妙味(6月7日、今井雅人)
その可能性は、益々、高まっていると考えています。新興国通貨への投資は、しばらく控えたほうがいいのではないでしょうか。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:トルコリラ/円 日足)
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