■史上初の米朝首脳会談の評価は真っ二つ
みなさん、こんにちは。
6月12日(火)に行われた史上初の米朝首脳会談は、無事終了。
6月12日(火)に開催された、史上初の米朝首脳会談は無事終了。写真は握手をするトランプ大統領と金委員長 (C)Handout/Getty Images
米朝が交わした合意文書は、トランプ大統領がコメントしたように「包括的」なものに。
見方を変えれば、いずれの合意も具体性に乏しい一般論にとどまっているとも言え、その点に批判も挙がっています。
この会談についての米国内の反応は、(いつもどおり)真っ二つ。
民主党を中心とした「反トランプ派」にとって今回の会談は、トランプ大統領が中間選挙に勝つための人気取りにすぎず、さらには、ナルシストであるトランプ大統領の自己満足との意見が多数。
一方、トランプ派から見れば、これはノーベル平和賞に匹敵するほどの快挙というわけです。
ワシントン・ポスト(民主党色が強い)などは、「G7首脳会議ではみせなかった笑顔であり、ミサイルで脅かす独裁者にみせる笑顔ではない」と痛烈なコメントを発表。
個人的には、米朝関係というのは、つい先日まで一触即発の状態だったわけですので、この会談をきっかけに、非核化に向けて前進したことは確かではないかと考えています。
■近い将来、北朝鮮が有望な投資先になるかを議論!?
また、これに関連して驚いたのが、米国のメディアで、近い将来、北朝鮮は有望な投資先になるのかどうか? という議論が始まっていること。
北朝鮮は鉄鉱石などの資源が豊富であり、かつ、若い世代が多いため投資先として有望ではないか? というわけです。
反論としては、「予測不可能な独裁者のもとで誰もビジネスをしたくない」(ニューヨクタイムズ)との意見。
まだ非核化の交渉は始まったばかりですし、非核化自体が頓挫する可能性も高い状態です。
しかし、この状況でも、北朝鮮は有望な投資先になりうるのかどうか? という議論とシュミレーションが始まるところが、米国のすごいところだと感じた次第。
ともあれ、米朝首脳会談は無事終了。これは、株と米ドル/円にとってポジティブ要因です。
■FOMCでは、バイ・ザ・ルーマーからのセル・ザ・ファクトに
加えて、本日(6月14日)未明、もう1つのイベントであるFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されました。
FOMCは、FF金利(※)の誘導目標を1.75-2%のレンジに引き上げ。
(※編集部注:「FF金利」とは、フェデラルファンド金利のことで、FFレートとも呼ばれる。米国の政策金利)
(出所:Bloomberg)
さらに、失業率が低下し、インフレ率が従来の見通しよりも速いペースで上昇していることから、2018年通年の利上げ予測は4回に上方修正されました。
マーケットの反応は、FOMC前後によく散見される動きに。
FOMC直前のマーケットは、「利上げが4回への上方修正になるのでは? というウワサ」を織り込む展開となり、一時、米ドル/円は110.84円まで反発(バイ・ザ・ルーマー)。
その後、「利上げが4回への上方修正」という結果を受けて、米ドル/円は110円台前半に反落しました(セル・ザ・ファクト)。
(出所:Bloomberg)
また、利上げ回数の上方修正を受けて、米国株も反落しています。
(出所:Bloomberg)
そして、今週(6月11日~)後半の…
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