■米中貿易戦争は円高よりも豪ドル安
「FXトレード戦略指令!」で竹内さんの配信にあったように、米財務省の為替報告書が今週(10月8日~)末あたりには出てもおかしくない時期。中国が為替操作国に認定されるようだと、中国株の下落が加速する可能性がありますね。
日経平均はおよそ27年ぶり高値をつけて、NYダウも新高値を更新していますが、中国がおかしくなるようだと日米とも1月高値と今回の高値でダブルトップとなる可能性が否定できません。

(出所:Bloomberg)
米中貿易戦争ではリスクオフの円高も予想されましたが値動きを確認すると、いちばん大きな影響を受けているのがオセアニア通貨。とりわけ豪ドルです。
今年(2018年)、どの時期を切り取っても豪ドルは売られており、中国株が下がるならば素直に豪ドル売りでいいのでしょう。
【参考記事】
●反発は一時的!? 「米中貿易戦争」を背景に中期での豪ドル軟調は変わらないと見る!(9月20日、西原宏一)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/円 週足)
■日銀への警戒感で円安が進んでも限定的か
米ドル/円についてはいかがですか。IMM(国際通貨先物市場)を見ると円ショートが10万枚を超えてきました。

(詳しくはこちら → 経済指標/金利:シカゴIMM通貨先物ポジションの推移)
米ドル/円は114円台半ばまで上昇したことで、120円といった声も出てきました。
しかし、円安の進行は日本銀行にとって金融政策正常化へのチャンス。円高局面だと正常化へ動きにくいですが、円安局面なら動きやすくなります。そのため、円安が進んでも日銀への警戒が強まりますから、限定的だと考えています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 週足)
■18日EUサミットへ向けて英ポンドは買い戻しか
今週(10月8日~)の戦略はどうお考えですか。
注目は豪ドル。9月から調整局面に入っていましたが、それも終了したようです。米金利急騰で米豪金利差も拡大しており、豪ドルの下落余地も拡大しました。素直に豪ドル売りでいいのでしょう。
豪ドル/米ドルでの売りですか?
それでもいいのですが、もうひとつの注目が英ポンド。来週(10月15日~)18日(木)のEU(欧州連合)サミットで、EUは融和的な自由貿易協定(FTA)案を提示してくるようです。
EUサミットまでは英ポンドが買い戻されやすくなりそうで、英ポンド/豪ドルの買いを考えています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:英ポンド/豪ドル 日足)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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