■FOMCの判断に注目!
3つ目は、米国の金融政策です。
すでに、FRB(米連邦準備制度理事会)関係者は、米国の景気状況に対して警戒感を示し、状況によっては、これまでの利上げ方針を見直すことを示唆しています。
【参考記事】
●2019年は米ドル高にも円安にもなりにくい。米ドル/円は100円割れまで下落の可能性!(1月11日、今井雅人)
1月29日(火)~30日(水)には、今年(2019年)初めてのFOMC(米連邦公開市場委員会)が開催されます。開催時の市場環境にもよってきますが、どういう判断をするのか、注目が集まります。
ここ最近、金融政策に柔軟に対応する姿勢を強調しているパウエルFRB議長。市場では、状況によっては今年の利上げが中止されるとの見方も増えている模様。1月29日~30日のFOMCには注目が集まりそう (C)Bloomberg/Getty Images News
■変化が出るまでは金利を稼ぐ戦略で
これらに加えて、何か予期していない材料も出てくるかもしれません。いずれにしても、新しい変化が出てくるまで市場は動けません。
逆に言えば、何かあれば大きく動く可能性があるということです。
こういうときは、
1.様子を見て、何もやらない
2.レンジを決めて、短期売買をする
3.金利を稼げるようなポジションを取る
このどれかでしょう。
個人的には、3の金利(スワップ金利)を稼ぐ戦略を中心に考えて、取引をしています。
【参考記事】
●米ドル/円は110円あたりが当面の上限か!? 落ち着いた相場で取るべき投資戦略は…?(1月18日、今井雅人)
■米ドル/円は下がりにくい展開に!?
なお、米ドル/円に関していえば、年初、104円台まで急激に円高に向かった反動で、逆にそこで米ドルを買い損ねた人が買い意欲を見せています。
すでに、109.00円あたりから下の水準に買い注文が並んできているようなので、米ドル/円は、今の状況では下がりにくいのではないでしょうか。
(出所:Bloomberg)
■今後、アジアの中でもっとも発展する可能性がある国は?
最後に、為替相場とは違う話題を紹介したいと思います。
先日、ビジネスでフィリピンに行ってきましたが、結論として、今後、アジアの中でもっとも発展する可能性を持った国であるという確信を持ちました。
フィリピンはこれまで、政治的な不安から、世界の投資家や実業家が敬遠していた傾向があり、そのため、他のアジア諸国より、発展が遅れていた感があります。
しかし、2016年にドゥテルテ大統領が就任して以降、フィリピンのムードが変わってきています。海外では、独裁者のイメージがありますが、国民の人気はとても高いです。
彼の手腕により、治安も非常に良くなっています。特区を作り、外資を呼び込み、新しい産業を作ろうとしています。最近では、中国マネーも遅ればせながら、本格的に入り始めています。
この国の平均年齢は24歳。その上、失業率が高いため、労働力の確保には困りません。すでに、タイなどでは、労働力の確保に苦労する企業も増えてきています。これからフィリピンに、さらに注目が集まっても、まったくおかしくありません。今後のフィリピンの行方から、目が離せないと感じています。
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)