皆様、明けましておめでとうございます。今年も1年、どうぞ、よろしくお願いします。
■波乱の幕開け。2019年はどんな展開に…?
昨年(2018年)の後半から、米国を中心に世界中で株価が急落し、今年(2019年)も波乱の幕開けとなっています。今年は、どういう展開になっていくのでしょうか?
(出所:Bloomberg)
(出所:Bloomberg)
■景気が世界的に減速。米ドル高になりにくい
まず、さまざまなシンクタンクなどが、今年(2019年)の世界経済見通しを発表していますが、共通しているのは、全体的に景気は減速するということです。
リーマンショック以降、各国の大規模な金融緩和と積極的な財政出動に助けられ、この10年間、安定した景気拡大がありました。しかし、ここに来て、その拡大にも限界が来ています。
FRB(米連邦準備制度理事会)が、ここ2~3年、金利の正常化を目指して量的緩和の終了、政策金利の引き上げをしてきたことの影響も、ここに来て、顕在化してきているようです。
すでに、FRBは、ドットチャートによると今年(2019年)2回を予定している利上げに関しても、状況によっては中止するというニュアンスのコメントを出しはじめました。
【参考記事】
●2019年の米利上げは1回程度で終了かも!? 12月FOMCに加えて米中首脳会談にも注目(2018年11月29日、今井雅人)
●ダウ急落。数年間の株価上昇は行き過ぎ! 米ドル/円は110円程度まで下落の可能性(2018年12月21日、今井雅人)
長期金利も、昨年(2018年)ピークをつけて、今年(2019年)は上昇しない可能性のほうが、高くなってきています。
(出所:Bloomberg)
昨年(2018年)は、長期金利の上昇に伴って米ドル高になっていきましたので、今年(2019年)は、米ドル高になりにくい1年、ということになってくると考えています。
(出所:Bloomberg)
■円安にもなりにく1年か
世界銀行が直近に出した経済見通しでは、サブタイトルは「ダークニングスカイズ」と、先行きに暗雲が立ち込めていることを示唆したものとなっています。
報告書の中で、世界全体で2019年は2.9%の成長と、2018年を下回るものになると予想しています。
こうした状況を考慮すると、今年(2019年)は、先進国の株価は上昇しにくい1年になる可能性が高いということがわかります。
株価が上昇しないということになると、リスクオンの円安という展開も、起きにくくなるということです。
そういう意味においては、米ドル/円だけではなく、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)においても、円安になりにくい1年になるのではないかと予想しています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 週足)
加えて、今年(2019年)は、さまざまなリスク要因があります。まず…
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