■注目は米暫定予算の期限やエヌビディア決算
今週(2月11日~)は15日(金)に米暫定予算の期限が切れます。政府機関が再び閉鎖される可能性も……。
米中協議では今日(2月11日)から通商代表部のライトハイザー代表やムニューシン財務長官が北京入りして交渉を行ないますが、今のところ、交渉期限である3月1日(金)までに米中首脳会談が予定されていない、というのも気になりますね。
現状では着地点が見いだせず首脳同士が話しても意味がない、ということなのでしょう。ただ、まだ期限まで猶予があります。決定打にはかけますね。
米国株市場では、半導体大手エヌビディアの決算発表が2月14日(木)。前回は米国株急落のトリガーのひとつとなっただけに注目ですね。

(出所:Bloomberg)
米国株は昨年(2018年)末にボトムをつけてから反発が続いていますが、まだダウントレンドは継続していると思います。再び安値を探りにいく可能性のほうが高いのでしょう。

(出所:Bloomberg)
日経平均は戻りが弱いですね。
2万1000円が壁となり抜けませんね。NYダウが崩れてくると、再び日経平均も下げていくのでしょう。

(出所:Bloomberg)
米ドル/円の壁は110円。何度か越えたものの叩かれています。下がれば年金などの買いが入ってきますが、上値は重いのでしょう。
米ドルや豪ドルは利下げの声が出てきて、ユーロ圏もリセッション懸念となると相対的に強いのは円、ということになります。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/米ドル 日足)
■日銀にフォワードガイダンス強化の憶測も
そんな中、週末の報道では日銀の追加緩和への憶測も出ていましたね。
日銀内で「フォワードガイダンスの強化を」との声があるのでしょうが、あくまでもごく一部の声であって、実際には難しいでしょう。
コモディティ(商品)市場では金(ゴールド)が堅調。昨年(2018年)、世界の中央銀行は金準備を前年比78%も増加させ、1971年以来の高水準となったそうです。
米ドルから金へと移す動きが強まっているのでしょうか。

(出所:Bloomberg)
それを考えると米ドルはもっと売られていいはずなのですが、他通貨がそれ以上に弱い、ということなのでしょう。
米ドル/円も下目線ではありますが、よりわかりやすいのはクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)。ユーロ/円は昨年(2018年)10月に週足の雲を下抜けてから一度も雲へ戻っておらず、下落トレンド継続のように見えます。

(出所:Bloomberg)
ユーロ/円や豪ドル/円などクロス円の売りがいいのではないでしょうか。
(構成/ミドルマン・高城泰)
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