■銅の急落は「炭鉱のカナリア」か
明日(5月7日)はRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])、あさって(5月8日)はRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])と、オセアニア通貨の政策金利発表が続きますね。
現時点での利下げ織り込みは、豪ドルが49%、NZドルが53%。ともに利下げを完全に織り込んだ状態とは言えません。
個人的には、豪ドルは利下げの可能性が強いと考えており、RBAが下げればRBNZも下げざるを得ないでしょう。
【参考記事】
●GW相場が米ドル/円を買う好機になるか!? 利下げ予想のあるNZドルは売り継続で!(4月18日、西原宏一)
●令和とともに、円高から円安にシフトか? 平成の終焉間近。米ドル/円相場を振り返る(4月25日、西原宏一)
仮に株式市場や米ドル/円が大きく崩れるなら、先行していたことになるのが原油や銅。
トランプさんは連休前、サウジアラビアなどへ増産要請を行なったとの報道で原油価格は崩れていました。
また、先週(4月27日~)は銅価格が急落しています。トランプさんが2兆ドルのインフラ投資法案を検討すると、コモディティ(商品)市況にとってポジティブなニュースが流れていたにもかかわらず、です。

(出所:Bloomberg)

(出所:Bloomberg)
問題は株式市場でしょう。株価が続落するようだと、米ドル/円の押しも深くなりそう。本日(5月6日)は英国がお休みのため、今週(5月6日~)前半の株式市場を注視したいですね。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 4時間足)
■オセアニア売り、相手通貨は株次第
週末には北朝鮮も不穏な動きを見せていましたね。
イランやロシアを含め、水面下で何かが動いている気配はありますね。安倍首相が「無条件で」日朝首脳会談開催の意向を示したのも、何か起きていることの裏返しだと思います。それが為替市場へどう影響するかは、まだわかりませんが。
今週(5月6日~)の戦略はどう考えますか。
オセアニア通貨の売りでしょうか。利下げという材料があり、また米中破談でリスクオフからの株安が続くならオセアニア通貨にネガティブですし、そうでなくとも上海株は重い。

(出所:Bloomberg)
株が落ちれば対円、そうでなければ対米ドルでオセアニア通貨を売りで回していきたいと思います。
(構成/ミドルマン・高城泰)
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