■ユーロ/円急騰に、M&A絡みの動きアリ
みなさん、こんにちは。
4月10日(水)には、ブレグジット(英国のEU離脱)問題がいったん延長と決まり、マーケットには、この決定を待っていたフローが持ち込まれています。
【参考記事】
●6カ月間延長で、EU離脱日は10月31日に。2度目の国民投票実施はあり得るのか!?(4月15日、松崎美子)
たとえば、先週(4月8日~)、12日(金)の突然のユーロ/円の急騰。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/円 4時間足)
一部報道によれば、「三菱UFJフィナンシャル・グループがDZ銀行傘下のDVBバンクから買収する、航空機ファイナンス事業(約56億ユーロ)に関わる手当て」との事。
彼らは、ブレグジットが一段落するのを待っていて、買いに出たと想定されます。
実際に、この取引からユーロ/円の買い玉がマーケットに投下されたのでしょうが、56億ユーロの何%が実弾としてキャッシュの買いになったのかは、まったく不明。
ただ、このフローにより、ユーロ/円は一時、126.81円まで急騰し、本稿執筆時点でもユーロ/円は126円台で推移しています。

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■米ドル/円はポジション調整の押し目買いで臨みたい
このように、現時点での本邦からのフローは、M&Aを筆頭に円安需要が勝っています。
この三菱UFJフィナンシャル・グループのユーロ/円トレードのように、ゴールデンウィーク前に外貨買いをマーケットに持ち込む投資家もいますが、外貨を買い遅れた多くの投資家は、ゴールデンウィークでの急落を待っている展開。
逆にいえば、仮に日本の10連休中に円高局面がなくても、ゴールデンウィーク後に、彼らは円売りのフローをマーケットの投入する必要があります。
米ドル/円は112.00円レベルで上値を止められていますが、なかなか反落もしない展開。
米ドル/円に関しては、112円台でのエントリーではなく、ポジション調整での押し目を待って、米ドルロングを構築しようと想定しています。

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■話題は英ポンドからNZドルへ… NZドル売りに妙味アリ?
ブレグジットが、いったん収束し、他通貨での話題は英ポンドからNZドルへ。
NZドルは、金利先物市場では、まだ十分には織り込まれていませんが、5月8日(水)に開催されるRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])の金融政策会合での利下げ、さらにシティバンクのエコノミストによれば、7月~9月期にもう一段の利下げ予測も出ています。
仮に、RBNZが2度利下げをするのであれば、NZの政策金利は1.25%まで引き下げられる事になります。

(出所:Bloombergのデータを基にザイFX!編集部が作成)
お隣、豪州のRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])の政策金利は1.50%。
つまり、豪州とNZの政策金利は逆転することになり、これは豪ドル/NZドルの上昇圧力となります。
【参考記事】
●ブレグジット再延期へ? EU首脳会議に注目! 最弱通貨競争!? NZドル/円の売りに妙味が?(4月15日、西原宏一&大橋ひろこ)

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:豪ドル/NZドル 週足)
このような背景から、欧米市場では現在、豪ドル/NZドルでリスクを取るのが主流となっています。ターゲットは1.0900NZドルに設定している模様。
最近、中国の景況感が改善してきており、それが豪ドル、さらにはユーロの景気回復につながると考え、個人的にはユーロ/NZドルも値を伸ばしてくるのではないかと想定しています。

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/NZドル 週足)
欧米市場では引き続き、豪ドル/NZドルやユーロ/NZドルでのNZドル売りが主流。
米ドル/円は、今後のイースターやゴールデンウィークでの押し目が、円ショートポジションを構築する好機ではないかと想定しています。
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