昨日もマーケットはリスクの許容度が上下した。欧州序盤で中国サイドが対抗措置の必要性を強調。これによってアジア時間で上げていた株価も急落し、グローベックスの米国株は前日の安値を下回ってきた。
次にアメリカの経済指標だが、小売売上高を始め、エンパイア指数、フィリー指数などの景況感など多くのデータが出てきたが、総じて予想を上回るものが多かった。これで市場はリスクオンに反転。米国株は大幅高に向かった。
この局面ではドル金利が上昇。ここしばらく続いてきたドル金利の低下傾向が一服した。それでドル相場が持ち直すのではないかと思った私はドルを買っておこうと思った。ドルロングにするならばドル円を買うのでもよかったのだが、ユーロドルのショートで構えることにした。
なぜならば私は今週の初めの頃からポンドドルをスモールではあるがショートにしていたからだ。1.20台割れを狙ってのことだったが、割り込まずにちょっとリバウンドしている。大きく反発はしないしスモールポジションなので小幅な動きでカットはしたくはなかったのだが、ジリジリと上がってきて1.21台を触り始めてもいたのだ。
損切りしないといけないのだが、どうせユーロドルのショートで構えてみようと思ったことから、ユーロポンドを売ることにした。そうすればポンドの成分はなくなって、実質的なユーロドルのショートになる。
ユーロドルのショートになったといっても、そもそもがシコッているポンドから作ったポジションである。ユーロドルに換えたにしても、そのコストはすこぶる悪い。これでユーロドルでも上方向に持って行かれたら往復ビンタになる。
極めてタイトなストップロスを構えて、相場に臨むことになった。30分ほどかかったが、ユーロドルは1.11台を割り込んできた。私はようようの思いでポジションをクローズしたが、決して儲かってはいない。やっと逃げられたという感じだ(笑)。
夜中にECB理事の一人が9月緩和を強く主張したので、それを契機に欧州債は急上昇に向かった。つられて米国債も急騰。10年債の利回りは1.47%台まで急低下した。それを不安して資本市場ではリスク回避の流れが強まって、米国株はふるい落とされ、ドル相場もやや下落。
ドル円は105.50から106.50をコアレンジにして、ちょっと膠着状態に入ってしまったようだ。これの打開のきっかけとなるのは9月のFOMCやECB理事会になるのだろう。そして今月下旬のジャクソンホールでのパウエル議長の講演に注目が集まることになる。それまではドル金利の上下動にマーケットは従うしかない状態が続きそうだ。
日本時間 15時30分
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