■NZ利下げは完全に織り込まれていない
今週(11月4日~)、13日(水)はNZの政策金利発表。今年(2019年)は2回利下げしたものの、前回9月は据え置き。今回はいかがですか?
利下げの織り込み度は59%。据え置きの可能性も残されており、利下げが完全に織り込まれた状況ではありません。
株が強いため、NZドル/円や豪ドル/円は短期筋のポジションがロングに傾いているようでもあり、利下げするなら要注意ですね。

(出所:TradingView)
■香港デモ深刻化すれば、リスクオフ要因になる可能性
気になるのが香港デモ。先週(11月4日~)、初めての死者が出てしまい、また今日(11月11日)には、香港警察が実弾を発砲し、1人が重体。不幸な事態が続いています。
これを受けてなのか、今朝(11月11日)の中国株市場は軟調です。さらに事態が悪化するようだと、リスクオフ要因となるのかもしれません。

(出所:Bloomberg)
■イランの大規模油田発見がオイルマネーを弱める?
原油市場では、イランが大規模油田を発見したとのニュースが出てきました。事実なら長期的に原油の上値を抑えることになるでしょうし、オイルマネーの力が弱まっていくのかもしれません。

(出所:Bloomberg)
世界の株式市場は強いのに、サウジアラビア株式市場のタダウル指数はこの半年、右肩下がりです。

(出所:Bloomberg)
NYダウや日経平均がこれだけ上がっているのに、サウジアラビアだけが蚊帳の外ですね。
12月にはOPEC(石油輸出国機構)総会が控えています。ここで協調減産に合意できるかどうか、注目されそうです。
ただ、OPECからは、今年(2019年)1月にカタールが脱退し、来年(2020年)1月にはエクアドルも抜ける予定。
OPECの価格支配力は徐々に低下しており、中東のパワーバランスが変わってくるのかもしれません。
いずれにせよ、今週(11月11日~)の注目は米ドル/円。109.50円と110円のバリアオプションが抜けないと仮定するなら、手前での戻り売りがいいでしょう。
ストップロスをタイトに置けるため、リスクリワード(1回の取引における利益と損失の割合)のいいトレードになるかもしれません。
(構成/ミドルマン・高城泰)
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