■ユーロ/米ドルの下落も「ダマシ」と化す公算大
整合性を持ってユーロ/米ドルを見ると、目先200日線のレジスタンスが鮮明なこと、また、12月13日(金)の陰線でいったん「弱気リバーサル」のサインを点灯したこと、そして、目先の動きを含め軟調となっていることを、大袈裟に扱うことはなかろう。
結論から申し上げると、12月13日(金)の陰線が示したサインは、結果的に「ダマシ」と化す公算が大きい。再度200日線を上回れば、ユーロの一段の切り返し、また、上昇モメンタムの加速につながるから要注意だ。
(出所:TradingView)
もっとも、9月12日(緑矢印)の大陽線が点灯した「強気リバーサル」のサインが結局いったん失敗し、「ダマシ」だったことに照らして考えると、目先ブル基調に転換したユーロに再度「ダマシ」が発生しても、全然予想の範囲内なので、ユーロはやはり押し目買いのスタンスで対応すべきであろう。
■米ドル/円、ユーロ/円は「押し目待ちに押し目なし」か?
米ドル/円は中段保ち合いに留まっているものの、早晩、上放れを果たすとみるから、ユーロ/円に関しても同じく押し目買いのスタンスでよいだろう。
9月安値を起点としたユーロの上昇波は、まだまだ途中というか、初期段階にすぎないから、年末年始における押し目があれば、見逃せない。
もっとも、ユーロ/円はすでに200日線の上放れを達成し、同線の121.25円前後が一転してサポートとなる可能性も大きいから、深い押しをあまり過大に期待することはできないかと思う。
要するに、「押し目待ちに押し目なし」といったリスクの方がより大きいかもしれない、ということだ。もちろん、それは米ドル/円を含めた話になる。
(出所:TradingView)
■豪ドル/米ドルは今度こそ200日線超えの公算大
ユーロ/米ドルより、豪ドル/米ドルの方が日足における200日線が示してきた分水嶺の意味合いが鮮明だ。
結論から申し上げると、今回こそ上放れを果たす公算が大きいから、いったん果たせば、比較的大きい規模の切り返しにつながるだろう。したがって、スイングトレードのメイン戦略として、200日線のブレイクや上放れを条件としたロングポジション構築には妙味があると思う。
(出所:TradingView)
■豪ドル/円も押し目買いのスタンスで
詳細の検証はまた次回に譲るが、ユーロ/円と同様、豪ドル/円も押し目買いのスタンスで臨みたいことを記しておきたい。
目先、豪ドル/円はブル基調を保ち、200日線を巡る攻防にも再度ロング勢の勝利を示唆しつつある。
(出所:TradingView)
米ドル/円、ユーロ/円と同様、年末年始において保ち合いの延長はあり得るが、深い押しはあまり期待できないかと思う。
■今年の年末の株価は安泰に推移する確率が高い
「米国株が過熱気味云々」ということが散々指摘されてきたが、昨年(2018年)年末の大きな波乱があったからこそ、今年(2019年)の年末は安泰な推移を維持できる確率が高いと思う。だから、やはり「押し目待ちに押し目なし」のリスクの方に、より注意が必要かもしれない。
「薄商いだから暴落」とは限らず、「トレンドに沿った値動きの加速」という現象の方が可能性が高いから、逆張りはおすすめできない。市況はいかに。
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