■2019年は動きの少ない1年に…
今年(2019年)も残すところ、あと10日余りとなりました。本当に今年は、動きの少ない1年でした。おそらくこのまま、1年を終えることになると思います。
【参考記事】
●ザイFX!で2019年を振り返ろう!(1) 大暴落後は動かない、動かない、動かない
(出所:TradingView)
米中貿易交渉も1次合意に達し、いったん、落ち着いてしまいました。
中国は、国家の経済政策の根幹でもある基幹産業への補助金などについて、断固たる態度をとっていましたが、それに対してトランプ大統領が折れたという結末となっています。
■米中、来年は第2弾の協議へ。相場への影響は…?
結局、トランプ大統領は、来年(2020年)の米大統領選挙に向けて、成果がほしかったのだと思います。今後、中国への米国産農産物の輸出が増えるということを、農業地域でアピールするための合意ではなかったかと考えています。
【参考記事】
●米中問題とブレグジットがいったん収束。リスク選好でオセアニア通貨を押し目買い(12月17日、バカラ村)
中国としても、まだ途中段階で課せられた関税は、そのままになっていますので、来年(2020年)、第2弾の協議が行われるでしょう。そのときにまた、相場にある程度の影響が出てくるのではないかと思います。
米中の通商協議は来年(2020年)、ステージを第2弾へ移して行われていく予定。今井氏はそのときにまた、相場にある程度の影響が出てくるのではないかと予想している。写真は2019年6月の大阪G20時のもの (C)Visual China Group/Getty Images
■当面は円高要因の1つが消滅
この問題は、深刻化するとリスクオフになるということで、円高リスクが心配されていました。
実際、交渉が難航するたびに円高になっていたのは、みなさんもご存知だとは思います。ということは、当面は、円高要因が1つ消えたということになります。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
■ブレグジットは英国経済にマイナス!?
ブレグジット(英国のEU(欧州連合)離脱)問題も、英保守党の歴史的圧勝によって、方向性がはっきりしました。
【参考記事】
●いよいよ英総選挙。13日のアジア市場が主戦場に! 米ドル/円は110円台へ!?(12月12日、今井雅人)
●英総選挙の出口調査で保守党が圧勝! 対中関税も見送りへ…ポンド急騰&円下落
1つ言えることは、英国は予定どおり、EUから離脱するであろうということです。
私は、英国のEUからの離脱は、英国経済にとって決してプラスにならないと考えてきました。それは、英国、特にロンドンに欧州の拠点を構えている企業が、世界にたくさんあるからです。
英国がEUから離脱することになれば、かなりの企業がEU圏内に拠点を移すことが予想されます。実際、すでにそうした動きは起きています。
それに加えて、ボリス・ジョンソン英首相は…
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