「トラリピ(トラップ・リピート・イフダン)」をめぐる裁判とは、2015年2月、マネースクエアを傘下に収めるマネースクエアHDが外為オンラインに対し、外為オンラインが提供している「サイクル注文」と「iサイクル注文」のサービス提供を停止するよう、東京地裁へ訴訟を起こしたことに端を発した一連の訴訟合戦のことをいいます。
マネースクエア[マネースクエアFX]が提供している「トラリピ」は、ユーザーがあらかじめ設定した条件をもとに、新規注文と決済注文を繰り返し自動で出し続けてくれる注文方法。似たような注文方法を提供しているFX口座はいくつかあり、ザイFX!はそれらをまとめて「リピート系発注機能」と呼んでいますが、マネースクエアHDはトラリピに関連した特許を複数取得しています。
外為オンラインの「サイクル注文」と「iサイクル注文」は、そのマネースクエアHDの保有している特許権を侵害しているという理由で訴えられ、2017年2月に外為オンライン勝訴の判決が出たものの、マネースクエアHDが不服として知的財産高等裁判所に控訴するなど、泥沼の様相を呈しました。
マネースクエアHDが侵害されたと訴えたのは、注文方法そのものに対する特許ではありませんでしたが、最終的には「サイクル注文」と「iサイクル注文」の提供差止めを巡る攻防が繰り広げられるなか、外為オンラインはこの2つのサービスを終了させ、現在は「サイクル2取引」と「iサイクル2取引」を提供しています。
リピート系発注機能は、シンプルでわかりやすいしくみながら、一定の条件下で高い収益効果が期待できるため、FXの自動売買(シストレ、システムトレード)の中でも人気があります。
【参考コンテンツ】
●システムトレード(シストレ)口座を徹底比較!:(4)リピート系発注機能【トラリピなど】
そのため、マネースクエアHDと外為オンラインの裁判の行方は、似たような注文方法を提供している他のFX口座にも影響を与える可能性があることから、非常に注目されています。
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