■ポンペオ米国務長官、中国共産党を痛烈に批判
7月23日(木)、ポンペオ米国務長官は、カリフォルニア州ヨーバリンダにあるニクソン・ライブラリーにおいて、「共産党中国と自由世界の未来」と題する演説を行い、中国共産党を痛烈に批判しました。
【参考記事】
●米ドル/円、104円台半ば抜ければ100円が見えてくる! 動き出せば下落余地は大きい(7月27日、西原宏一&大橋ひろこ)
Today, @SecPompeo delivers a speech on China at the Richard Nixon Presidential Library at 4:45 PM EDT. The Secretary's remarks will be streamed live on Twitter, https://t.co/gKqNu1rmLK, https://t.co/58Uc9lIgDz, and https://t.co/yl24U43WQV. pic.twitter.com/umF35CQMoL
— Department of State (@StateDept) July 23, 2020
演説に選んだヨーバリンダは、米中国交回復を実現したニクソン元大統領の出身地。
この地をあえて選んだことで、過去50年近く続いた米国の温情的な対中政策が転換することを、強く印象づけています。
演説の内容は素晴らしく、「自由社会の盟主である米国には、こう言ってもらいたい」と我々が思うことのすべてが入っていました。それは、おもに以下のような内容です。
<ポンぺオ米国務長官の演説内容>
・ 習近平総書記は、破綻した全体主義のイデオロギーの真の信奉者だ
・ 我々は米国経済、そして我々の生活様式を守る戦略を必要としている。自由世界は、この新たな専制政治に勝利しなければならない
・ 私たちは、活発な民主主義を実現した台湾の友人を疎外してきた
・ 米国の創造的自由の中心であるハリウッドでは、中国を刺激しないため自己検閲をしている
・ なぜ、我々はこのような悪行を許してきたのか。中国の狂暴な共産主義に対して甘かったのか。今日、中国は国内においてますます権威主義的になっている
・ 実際、我々の同盟国であるNATO(北大西洋条約機構)は、北京が中国市場へのアクセスを制限することを恐れ、香港に関しては必要な方法で立ち上がらなかった。これは歴史的な失敗につながる臆病さであり、同じことを繰り返すわけにはいかない
・ もし今、屈服すれば、私たちの子供たちは中国共産党に翻弄されることになる
■大統領再選には対中国強硬姿勢、これしかない!
米国には、この方針から一歩も後退しないでもらいたい。切に願うところです。
というのは、2018年10月4日(木)にペンス副大統領が「政権の対中政策」という素晴らしいスピーチを行いましたが、トランプ政権は「政治より貿易」を優先させたため、ウイグル族の方々の苦境は続き、香港民主化運動は抑圧され、国家安全法が適用されてしまいました。
トランプ大統領は、中国の行動を黙認したと取られても仕方ないでしょう。今回も同様の疑念は残ります。
果たして、トランプ大統領は正しい政策を遂行するためにポンペオ国務長官に演説させたのか、それとも選挙対策上、有利と考えたからか――。
7月16日(木)、トランプ大統領は自らの選挙対策の責任者を交代させました。
ブラッド・パースケル本部長を解任し、後釜に対策本部のアドバイザー、ビル・ステピエン氏を昇格させたのです。
それからまもなく、トランプ大統領はマスクをつけて登場し、そして今回のポンペオ国務長官演説となります。
選挙対策本部長の交代が、こうした変化をもたらしたのかもしれません。
疑念は残りますが、トランプ大統領は「正しいスイッチ」を押しました。
おそらく、NYダウが3万ドルに上昇したとしても再選は難しい。
そうであるならば、大統領再選には対中国強硬姿勢、これしかないと考えられます。
【参考記事】
●ついに、本格的に米ドル安相場始まるか! 中国がドル離れ!? 基軸通貨の地位が危うい(7月15日、志摩力男)

NYダウが3万ドルに上昇したとしても、トランプ大統領の再選は難しいと志摩氏は指摘。そうであるならば、大統領再選には対中国強硬姿勢しかないと考えられるという (C)Chip Somodevilla/Getty Images News
現在の横暴ともいえる中国は、オバマ前大統領の「戦略的忍耐」の結果でした。
副大統領であったバイデン氏にも、当然、責任はあります。
3回行われるテレビ討論会では、トランプ大統領は徹底的にこの点を突いて行くでしょう。

現在の横暴ともいえる中国は、オバマ前大統領の「戦略的忍耐」の結果で、副大統領であったバイデン氏にも当然責任はあると志摩氏は指摘。3回行われるテレビ討論会で、トランプ大統領は徹底的にこの点を突いて行くとみられる (C)Scott Olson/Getty Images News
さて、2018年10月のペンス副大統領演説を聞き、「世界は変わる」と…
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
2023年1月31日(火)20時~志摩力男のYouTube「グローバルFXトレード!チャンネル」で「第3回 ライブ配信!志摩力男」を開催しました。
見逃した!という人は、志摩力男のYoutubeチャンネル「志摩力男のグローバルFXトレード!チャンネル」でアーカイブを配信しているので、ぜひ追っかけ視聴でご覧ください。視聴者の質問にもすべて回答していてトレードの参考になること間違いなしです!
志摩力男のYoutubeチャンネル「グローバルFXトレード!チャンネル」では、有料メルマガ「志摩力男のグローバルFXトレード!(月額:4,950円[税込み])」の会員限定動画やウェブセミナーなども開催していきますので、チャンネル登録よろしくお願いします。
※YouTube「志摩力男のグローバルFXトレード!チャンネル」のチャンネル登録よろしくお願いします!
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)