■トランプ氏が異例の大統領令発動で法廷闘争も
トランプ米大統領が「大きな数字」と予告していました、先週(8月3月~)の米雇用統計ですが、たしかに予想より強いものの、期待ほどでもない結果に…。
(※編集部注:8月7日に発表された米7月雇用統計は、非農業部門雇用者数がプラス176.3万人(予想:158.0万人))、失業率が10.2%(予想:10.5%)でした)
ナスダック総合指数は陰線で引けています。

(出所:TradingView)
米雇用統計もありますが、米国の第4弾の経済対策が合意に至らなかったことも気がかりです。
トランプさんは8月8日(土)、大統領令で経済対策を発動しました。「訴訟になるかもしれない」と記者会見で発言していたように、憲法違反として民主党が法廷闘争に持ち込む可能性もあります。すんなりとはいかないのでしょう。
ここからは、民主党の出方が焦点となりますね。
米議会は本来なら今週(8月10日)から夏休みですが、休暇を返上するとの観測も出ています。ヘッドラインに引き続き注目ですね。
■ゴールドは2000ドルタッチ後に反落…。ユーロも調整へ
為替市場では、EU(欧州連合)復興基金の合意以降、急騰していたユーロ/米ドルがやっと調整に入ったようです。

(出所:TradingView)
メルマガ「FXトレード戦略指令! with 日経先物」でも書いているようにすでにショートにしていますが、調整入りなのでしょう。
米ドルがジャブジャブになり、代替としてゴールドやユーロが買われていたわけですが、チャート的にはずっと買われ過ぎのシグナルが出ていました。
ゴールドも2000ドルにタッチし、強気な記事が目立ち始めましたが、チャート的には反落しそうな形となっています。
【参考記事】
●米ドル/円は100円台の可能性さらに高まる! ゴールド急騰や米利回り低下でドル安進行(8月6日、西原宏一)

(出所:TradingView)
ゴールドマン・サックスは2300ドル予想を出していますね。
IMM(国際通貨先物市場)ポジションを見ると、ユーロ買いが溜まっていることもあり、ゴールドの調整とともにユーロ/米ドルも調整が本格化するのかもしれないですね。
ユーロ/米ドルは、1.19ドルの高値でダブルトップとなっています。大きめな調整が入るのかもしれません。
中期的な米ドル安見通しはかわりませんが、短期的には調整を狙った取引もいいでしょう。とはいえ、1.15ドルの節目を割ることもないだろうと思いますが。

(出所:TradingView)
(次ページでは、合意が難航する米経済対策、今週の見通しの話題が…)
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