■米ドル安の要因はトランプ大統領!? 反転の可能性低いか
前回のコラムでは、米ドル安の背景について整理してみました。
【参考記事】
●予想を超えた米ドル安の背景を整理。 ここからの米ドル安は、あまり想像できない(7月30日、今井雅人)
その後も、いろいろ考えてみましたが、結局、一番大きな要因は、トランプ米大統領への不信感ではないでしょうか。
世界中で、米国が新型コロナウイルスのもっとも深刻な影響を受けているのは、トランプ米大統領が楽観的な考えを捨てず、対策を誤ったせいだというのは、ほとんどの人が感じていることだと思います。
米ドル安の一番大きな要因は、トランプ米大統領への不信感ではないかと今井氏は指摘する (C) Chip Somodevilla/Getty Images News
それなのに、トランプ米大統領は責任を認めず、より事態は深刻になっています。
結果的に、経済を優先させたことが、かえって米国の経済を停滞させてしまっているという、皮肉な結果となっています。
これを背景とした米ドル安なのだとしたら、ちょっと、米ドルが反転する可能性は低いと、思わざるを得ないなと思っています。
(出所:TradingView)
■今週は米ドル安ペースが鈍化
そうは言っても、この1カ月の米ドル安のスピードが速すぎるというのは、前回のコラムでお話ししたとおりで、今週(8月3日~)に入ってからは、米ドル安のペースは、かなり鈍りました。
【参考記事】
●予想を超えた米ドル安の背景を整理。 ここからの米ドル安は、あまり想像できない(7月30日、今井雅人)
特に、米ドル/円では、106.00円を下に抜けて短期筋が仕掛けてきたことで、104円台前半までいきましたが、所詮、短期の仕掛けでしたので、彼らが買い戻し始めると、あっという間に106円台にまで戻るという流れになりました。
【参考記事】
●短期で米ドル/円の押し目買いもいいかも! 104円台ミドルのブレイクに今回も失敗…(8月3日、西原宏一&大橋ひろこ)
(出所:TradingView)
■しばらく、米ドル安圏内でもみ合いか
そこで、ここからなのですが、基本的に米ドル安圧力は、かかり続けるというのがベースにあります。ただ、これまでスピードが速かった分、しばらく、米ドル安圏内でもみ合うという1週間になるのではないでしょうか。
さらに米ドル安トレンドになるとすれば、少し、こうした状態を続けたあとになるのではないかと思います。
【参考記事】
●米ドル/円は100円台の可能性さらに高まる! ゴールド急騰や米利回り低下でドル安進行(8月6日、西原宏一)
●米ドル安の材料豊富で短期的には過熱感も。戻り局面に注意だが長期的な米ドル安は継続(7月28日、バカラ村)
米ドル/円は106円台の前半を頭として、上値の重い展開が続くでしょう。
(出所:TradingView)
ユーロ/米ドルは、1.1700ドル前後を下値としてもみ合ったあと、また、1.2000ドルを目指すという流れになってくる可能性があると思います。
【参考記事】
●現在のユーロ/米ドルは割安! 2020年後半ユーロがどこまで上昇するか…注目!(8月5日、志摩力男)
●急上昇後に下がっているユーロ/米ドルは買いか?売りか?IMMポジションをどう読む?(8月4日、バカラ村)
(出所:TradingView)
さらに、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)ですが…
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