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志摩力男の「マーケットの常識を疑え!」

金が崩れたなら、ユーロ/米ドルも調整か。
目先は1.15~1.20ドル程度のレンジ相場へ

2020年08月12日(水)17:06公開 (2020年08月12日(水)17:06更新)
志摩力男

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■急激に上昇した金価格が急落

金価格が急落しています。

 米国を始め、世界各国が超緩和政策をとっていること、米中対立が激化し始めていることから、「安全資産」として金への需要が高まり、このところの上昇は急激でした。

NY金先物 日足
NY金先物 日足チャート

(出所:TradingView

 特に、2011年の高値を抜き2000ドルを超えてからは、2017年の仮想通貨ブームを彷彿させる伸びを見せました。

NY金先物 月足
NY金先物 月足チャート

(出所:TradingView

 実は、コロナ禍の景気減速で金に対する実需は低下しています。

買いの主役は、先進国のETF(上場投資信託)需要。要は、先進国の資産家が、超金融緩和と米中対立というロジックから導き出したリスクヘッジ投資です。

【参考記事】
米ドル安となる環境が完璧に整いつつある! 大統領再選には、対中国強硬姿勢しかない(7月29日、志摩力男)
ユーロ/米ドルの上昇は、今後も続く! 歴史的な「欧州復興基金」の実現が下支え(7月22日、志摩力男)

 それに1800ドルを超えて以降は、「ロビンフッダー」と呼ばれる小口の個人投資家からの買いが加わり、上昇を加速させました。

■金調整のきっかけは米金利上昇

 しかし、金が「安全資産」とはいえ、これはこれで投機です。買われ過ぎの後は、調整がきます。

今回の調整のきっかけは、米長期金利(米10年債利回り)が少し上昇したからです。上昇したと言っても、0.50%前後から0.65%前後へと、0.15%程度上昇しただけです。

 今後、大量の入札があるので、その前にマーケットが需給を織り込んだ面はあるでしょう。

米10年債利回り 日足
米10年債利回り 日足チャート

(出所:TradingView

■FRB関係者がイライラ!? あちらこちらでミニバブル発生

 ただ、FRB(米連邦準備制度理事会)当局者の立場に立ってみると、最近のマーケットにはイライラさせられる面もあるのではと思います。

 コロナの影響で、実体経済は大変な被害を被っています。リアルな経済の現場をなんとしても支えたいという思いは強いと思います。

 しかし、できる限りの政策を尽くした結果は、株価の上昇、商品価格の上昇と、あちらこちらでミニバブルを作ってしまいました

金融緩和は続けなければなりませんが、その副作用としてのバブルを放置して良いとは思っていないでしょう。将来の禍根になります。

 FRBは現在、無制限に米国債を買っていいことになっていますが、だからと言って本当に無制限に買っているわけではありません。

 月間1200億ドルの枠もありますし、債券市場の現場では、当局の意向を汲み取りながら、長期金利の水準を決めていきます。

 トランプ大統領の選挙戦での苦戦が伝わる中、現状以上の金融緩和を志向しているわけではないのでしょう。

それが、このところの米長期金利上昇に反映されていると思われます。

米10年債利回り 日足
米10年債利回り 日足チャート

(出所:TradingView

 金利のつかない金の値段は、米金融政策の裏返しです。金利が低下すると金の魅力は高まり、金利が上昇すれば魅力は低下します。

米金利が本格的に上昇する状況ではありませんが、一定の歯止めがかかりつつあるのでしょう。

■一部ではコロナ後を見据えたポジション構築が始まっている

 ヘッジファンドの一部では、コロナ後を見据えたポジション構築が始まっています。

 コロナがどうなるのか、それはわかりませんが、社会にコロナに対する「慣れ」も出てきたように見えます。ワクチンが想定以上に早く実用化される期待もあります。

 債券市場では、5年先5年物インフレスワップ(※)のロングなど、長期債の供給過剰から長期金利上昇に賭けるようなポジションが作られていますが、為替市場ではどうなるでしょうか。

(※編集部注:5年先5年物インフレスワップとは、5年先から5年間の平均インフレ率予想のことで、各国の金融当局がインフレ期待の指標として注目しているといわれている)

■ユーロ/米ドル、目先は1.15~1.20ドル程度のレンジか

 金価格上昇と米ドル下落には、米超金融緩和という同根の理由があります。

金が崩れたのであれば、ユーロ/米ドルの調整もありうるのかなと思います。

中長期的な強気スタンスは維持しながらも、目先は、1.15~1.20ドル程度のレンジ相場に移行でしょうか。

【参考記事】
目先のユーロ/米ドルは、1.15~1.19ドルのレンジか。買いも売りも利食いを忘れずに!(8月11日、バカラ村)
現在のユーロ/米ドルは割安! 2020年後半ユーロがどこまで上昇するか…注目!(8月5日、志摩力男)
ユーロ/米ドルの上昇は、今後も続く! 歴史的な「欧州復興基金」の実現が下支え(7月22日、志摩力男)

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

英ポンド/米ドルや豪ドル/米ドルといった、他の通貨ペアも同様に少し調整局面に入るのではないかと想定します。

英ポンド/米ドル 日足
英ポンド/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

豪ドル/米ドル 日足
豪ドル/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView


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