■東京都心の物件は割安。中国の投資家が次々買っている!
日本株は米国株次第、また、日銀の政策はFRB(米連邦準備制度理事会)の政策次第なので、中長期スパンで見る視点は同じだと思う。
ゆえに、長期視点においては、前回のコラムで強調したように、「不景気の株高」、「不景気の不動産高」はこれからも続くとみる。
【参考記事】
●コロナバブルに乗れるかどうかで、人生が変わる! 日本が受ける米緩和の恩恵とは?(2020年8月28日、陳満咲杜)
やや話がズレるが、日銀の直接の買い支えがある株式市場と違って、日本の不動産市場は、直接的に資金の支えがない分、世界基準から見れば割安の状況にある。
特に、アジアNo.1にして、世界でも屈指の大都会である東京都心の住宅、中でもハイクラスの物件は、利回りから見ても別格な存在だ。これから上昇しやすいのではないかと思う。
実際、コロナで日本に来られない中国の投資家の多くは、携帯のビデオ内覧だけで、次から次へと物件を買っているようだ。コロナショックでの値段崩れを待っていて、購入を決められない方は、これからも買えないリスクの方が大きい。
■米ドルの切り返しは調整の範囲でも、値幅を無視できない
さて、為替の話に戻るが、短期スパンにおいて、1つ大きな基準を持ちたい。それは、少なくとも3月後半から継続されてきた「株高・米ドル安」の進行がセットになった市況についてだ。
ここに来て、米国株のいったんの頭打ち、また、調整の機運が高まってきたわけだから、それとセットのように、米ドル全体の修正、すなわち、米ドルの切り返しが想定されやすい。
米国株と同様、調整があっても本格的な米ドル安基調の否定にならないから、米ドルの切り返しがあっても、当面、調整の範囲に留まるだろう。
ただし、米国株は大いに買われてきた分、また、米ドル全体は、大いに売られてきた分、たとえ調整の範囲でも、その値幅の大きさは無視できないのではないかと思う。
(出所:TradingView)
■ユーロ/米ドルは、1.2ドルの心理的な大台達成で頭打ちか
米ドルの対極としては、ユーロの値動きが注目されよう。
ユーロ/米ドルは、1.2ドルの心理的な大台の、いったんの達成もあって、すでに頭打ちではないかとみる。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
猫も杓子も米ドルを売るという流れの中、1.2ドルの心理的な大台の打診が、あらゆる市場センチメントを織り込んだ結果であれば、中長期スパンにおけるユーロ/米ドルの高値になる可能性も大きい。
このあたりの話は、また次の機会にしたい。
米ドル/円は、あくまで横ばいなので、ユーロ/円など主要なクロス円は、そのほかの通貨の動向次第だと思う。この意味では、主要なクロス円の、いったんの頭打ち、また、調整の可能性にも注意しておきたい。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足)
英ポンドや豪ドルなども、結局、米ドル次第なので、大きく上昇してきた分、しばらく反落しやすいタイミングにあるだろう。
市況は、いかに。
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