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志摩力男の「マーケットの常識を疑え!」

この先、世の中はどうなる? コロナ感染は
抑制されて好景気に。円安傾向強まるか

2021年02月10日(水)16:41公開 (2021年02月10日(水)16:41更新)
志摩力男

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■いったん仕切り直し。この先を落ち着いて考える局面に

 今年(2021年)は円高となる、という予想が多かったのですが、1月6日(水)のジョージア州上院議員選決選投票で、民主党が2議席を獲得し、「トリプルブルー(※)」が実現。

(※編集部注:「トリプルブルー」とは、米大統領が民主党で、さらに上院・下院の両方で、民主党が過半数の議席を占めている状態のこと。現在、上院は民主党・共和党がともに50議席ずつ保有しているが、採決などで賛否が50対50になった場合、副大統領の一票で最終決定することから、実質的に民主党が有利になると考えられる)

【参考記事】
「トリプルブルー」実現は、かなり濃厚! 2021年初頭も株高・米ドル安の動きか(1月6日、志摩力男)

 その後、米長期金利が上昇したことを反映し、米ドルが急反発しました。

 しかし、その米ドルも、先週の金曜日(2月5日)にユーロ/米ドルは1.1953ドル前後の安値、米ドル/円は105.75円前後の高値を示現し、米ドル反発の調整という状況になっています。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

 いったん仕切り直しとなった感じですが、ではこれから先、世の中はどうなるのか、どんな状況がこの先に待っているのか、落ち着いて考えてみる局面に来たかなと思います。

■コロナ感染は抑えられ、好景気を迎える

 私自身が考える今後の予想ですが、以下の2つが大きなポイントになると考えています。

(1) ワクチン接種が進んでコロナ感染は抑えられ、人々の移動が復活。米国を中心に世界は好景気を迎える

(2) 長期的な流れでは、バイデン政権となり、従来の化石燃料から再生可能エネルギーへのシフトが進む

 セミナー等で「コロナは抑えられ、好景気となる」と、ことあるごとに話すのですが、視聴者の方やツイッター等では結構反論を頂きます。「そんな簡単にコロナは消えない」「甘く見ている」等々です。

 健康面、そして仕事面で、コロナで苦しんでいる方はたくさんいます。そうした方々への配慮は当然あるべきです。しかし、ここは単なる経済分析、相場分析の場ですので、ご容赦頂きたいと思います。

 集団免疫を得るまでには、先行する米国でも、まだまだ時間がかかります。

 しかし、1カ月ほど前まで1日の感染者数が30万人に達していたのが、最近は10万人を切ってきています。

 今のワクチン接種ペースであれば、4~5月ぐらいには、米国はかなり正常化しているのではないかと思います。

 生活が正常化すれば、人々の移動も活発化します。それを見越して、原油価格はすでに上昇しています。

WTI原油先物 日足
WTI原油先物 日足チャート

(出所:TradingView

 再生可能エネルギーへのシフトを考えると、将来的には、原油価格の上値には限界があるとは思いますが、今しばらくは原油への需要は高まるはずです。

 そして、人々が移動し、消費を始めれば景気は良くなります

 特に米国では、政府財政でかなり消費者は守られてきました。その分、実は可処分所得は温存されており、消費爆発となるのではないかと思います。

 米投資銀行ゴールドマン・サックスは、2021年の米GDPは6.6%と驚異的な成長を予想しています。

【参考記事】
金融緩和し過ぎとの警戒感で、米ドルは少し反発か。中長期のドル安は変わらない(1月13日、志摩力男)

■景気の好転で、世界中の長期金利が上昇することに

 そうなると、必然的に米長期金利は上昇するでしょう。

 政策金利については、FOMC(米連邦公開市場委員会)で発表されるドットチャートを見る限りにおいて、2023年まで利上げはなさそうです。パウエル議長も、かなり先と言明しています。

2020年12月のFOMCのドットチャート
12月のFOMCのドットチャート画像

(出所:FRB(米連邦準備制度理事会)

 しかし、政策金利に関しては当面ゼロ近辺でしょうが、米長期金利は経済の実態を反映して上昇します。

 そして、他の国の長期金利も、景気の好転、そして、米長期金利の上昇に引っ張られることで上昇します。

 米国が先頭を走りますが、その次に、英国、カナダ、豪州、ニュージーランド、そして、欧州も続くでしょう。日本の景気も良くなってくるはずです(おそらく、オリンピックもあるのでは…期待していますが)

世界中の長期金利が上昇することになると思います。

■日本以外の長期金利上昇で、円安になりやすい

 米国や欧州は「量的緩和政策」を取っていますが、購入額を増やさなければ、金利は実態を反映して上昇します。

 その一方、日本ですが、「イールドカーブ・コントロール」政策を取っています。

 つまり、他国の長期金利は上昇しても、日本の場合は、日銀黒田総裁が示したように、ゼロからプラスマイナス0.2%の枠内に収まることになり、結果的に長期金利差は開くことになります。

日本を除く他の国で長期金利は上昇し、日本は変わらずゼロ近辺が続くということは、円安になりやすいということだと思います。

 劇的な円安になるとも思いませんが、景気の回復とともに、金融政策の違いを反映して円安となるファンダメンタルズ的理由があることは指摘しておきたいと思います。

 (2)の再生可能エネルギーへのシフトで起こる為替相場への影響も、今後、看過できなくなると思いますが、この点は、次回説明したいと思います。


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