昨日は日本株は東京オープンから大きく買いものを集めて、日経先物は3万円の大台を超えた。先週末に東北で地震があったのだが、これを材料視したものだ。材料と言っても本来は悪材料のはずだ。しかしコロナ感染にも見られるように、悪い材料が出れば出るほどリスクテークに傾いてしまうという傾向が強まっているのである。ある意味では強気相場の最終局面入りの典型でもある。
もちろん朝に発表された日本のGDPも関与している動きなのだろうが、数字の結果そのものに大きなサプライズはなかった。それでも過剰に評価しておかないと、リスクの取り過ぎによる高値警戒感には打ち勝てないのだろう。足下の景気に比べておかしな価格だとわかってはいても、狂った振りをしてリスクテークしていくしかない。これは過去に何度も繰り返されてきたことでもある。
過剰なリスクテークの流れは為替相場でも効果てきめんであった。クロス円がまったく下がらない状況が1週間以上も続いている。昨日のユーロ円も127円台でステイしており、昨年来の高値であるにもかかわらずビッドのほうが圧倒的に強かった。128円台に乗せることはできなかったが、それすらも通過点でしかなさそうだ。
アメリカがプレジデンツデーのため休みだったので、ニューヨーク時間での動きは限られた。しかしアメリカが休みの間の特性で、リスクテークが進みやすい。グローベックスでは米国株が史上最高値を更新しており、しかも高値引けに近い格好で終わっている。日経先物も昨日の東京クローズよりも上げてきている。
今日はアメリカが連休明けである。リスクテークの動向に要注意となる。少なくとも米国株が実際に始まってみないと、ユーロ円などを高いところから買っていくのは危ない限りだろう。
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