昨日はテイパリングの早まりが懸念された。アジア時間にオーストラリア中銀が資産買い取りの減額を決定。これは現在、続いている世界的な潮流の一環であるので驚きはない。まもなくイギリスなども追随するものと思われる。
そして今週に予定されているECB会合でも金利水準はマイナスのまま据え置かれるが、コロナ要の非常資金であるPEPPを縮小するだろうということが話題に上がってきた。欧州の主要国の株価を見て判断しても当たり前なのだが、コロナ感染者数の低減もその最大の理由となっているところである。ECBはまだ資産買い入れの規模の縮小にまでは至らないだろうが、いつから開始すべきかなどの議論は始まるものと考えられている。
そうした環境のなかでもあり、ユーロは欧州時間までは堅調な展開となった。しかしニューヨーク時間になると今度は米国債の値下がりが目立ってきて、すなわち米長期金利の上昇がハッキリしてきたので、ドル相場は上昇。ドル円は110円台に乗せてきてステーブル、そしてユーロドルは1.18台のミドルまで押し込まれて安値引けした。
それにしても最近の為替相場の値幅は小さい。1日の高値と安値の差を1知日の値幅とするならば、その20日平均がドル円もユーロドルも15ポイントを切ってきているのだ。これでは欲しい値幅を取ることもできないし、アゲインっすとにいっても損切りに引っかからない。つまりポジションが膠着してしまうのである。
相場が動かないならば、その分、ポジションをたくさん持てばいいというのは一つの見解ではある。しかしポジションを2倍にしてまであえて撮りに行きたいような相場展開ではないのも事実だ。やはりトレードにとっては、ある程度の値動きが必要だといえよう。すでにマーケットの関心は2週間後のFOMCに移ってしまっており、それまではダイナミックな動きを期待できそうもない。
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