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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

米ドル/円は146~147円と、上値余地が限定的になる
可能性! RBAのハト派な決定で、米国の利上げペース
も緩和されるか? ユーロ/スイスフランは売り継続!

2022年10月06日(木)16:19公開 (2022年10月06日(木)16:19更新)
西原宏一

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RBAが予想に反して驚くほどハト派的な0.25%の利上げを決定

 みなさん、こんにちは

 過去数カ月、主要な中央銀行はインフレに対応する形で、コンセンサスどおり利上げを実施してきました。

 今週(10月3日~)もRBA(オーストラリア準備銀行「豪州の中央銀行」)とRBNZ(ニュージーランド準備銀行「ニュージーランドの中央銀行」)という、オセアニアの両中銀の金融政策決定会合が開催され、政策金利は下記のように予測されていました。

 10月4日 (火) RBA 0.50%の引き上げ(2.35%~2.85%)
 10月5日 (水) RBNZ 0.50%の引き上げ(3.00%~3.50%)

 両中銀とも0.50%の利上げがほぼ織り込み済みで注目度は低かったのですが、サプライズだったのがRBAです。

 RBAは4日、政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を2.35%から2.60%に引き上げることを決定しました。

 0.50%の予想に反し、0.25%の小刻みな利上げという結果になり、一時、オーストラリア国債利回りは急低下し、豪ドルは反落。

豪ドル/円・1時間足
豪ドル/円・1時間足

(出所:TradingView

RBAが債券市場の先行指標に

 このRBAのハト派な決定がマーケットに注目されるのは、RBAの決定が他の中央銀行の利上げペースに影響を及ぼすのではないかという思惑が働くためです。

 その理由としてあげられるのが、2021年11月2日のこと。RBAがイールドカーブコントロール(※)を断念したことで、豪国債利回りは急上昇。

(※編集部注:「イールド・カーブコントロール」とは、長期金利と短期金利の誘導目標を操作して、イールドカーブを適切な水準に維持すること)

 そしてこのRBAの発表は少なくとも2021年終盤から、グローバルな債券市場の先行指標となっているとブルームバーグなどが指摘しています。

 そのため、このRBAの0.25%の利上げというサプライズの発表は、今年、グローバルな株を圧迫してきた積極的な利上げの波が終わりに近づいている兆候とするコメントが多数あるわけです。

ベル・アセット・マネジメントのネッド・ベル最高投資責任者(CIO)は「市場が金利の上限を織り込みつつある段階にきていると思う。インフレが和らぐ軌道が見え始めるだろう。それはこの日の豪中銀と同様の動きが見られることを示唆する良い兆候だ。利上げのペースは鈍化するだろう」と話した。

出所:Bloomberg

 結果、豪州株式市場の代表的指数である豪S&P/ASX200指数は2020年6月以来の大幅上昇を記録。同時に今週(10月3日~)は、米国株、日本株とも急騰を演じています。

豪S&P/ASX200指数・日足
豪S&P/ASX200指数・日足

(出所:TradingView

米S&P500 指数・日足
米S&P500 指数・日足

(出所:TradingView

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豪ドルの急落に警戒! 9月5日の米国のレイバーデー以降、「ある程度苦痛を伴う」米国株の下落にあわせ、株安で売られやすい豪ドルが下落する可能性!(2022年9月1日・西原宏一)

 一方、このRBAのハト派の影響は一時的だとする見方もあります。

 実際、5日のRBNZは、RBAの影響を受けずコンセンサスどおり0.50%の利上げを実施しています。

 しかし、過去2週に渡っての英ポンド危機や今週初のクレディ・スイスの破産危機などの噂があっても週明け市場で株が崩れず、RBAの発表をきっかけに上昇していることも確か。

 そしてもうひとつ金利上昇ペースが緩むのではないかとの思惑が拡大しているのが国連の要請です。

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国連の利上げ停止要請もあり、ドル円は146~147円で上値余地は限定的か?

 利上げペースが失速するという思惑が拡大しているのは、「国連がFRB(米連邦準備制度理事会)と各国中銀へ利上げ停止を要請した」との報道も影響しているようです。

「国連、FRBや他の中央銀行に利上げ停止を要請」

出所:THE WALL STREET JOURNAL

 こうしたことから、米10年債利回りは前回の4.00%レベルがいったん高値になる可能性も出てきました。

 米ドル/円と相関性の高い米2年債利回りも4.30~4.50%が重くなりそうです。

米2年債利回り・日足
米2年債利回り・日足

(出所:TradingView

 利上げが即停止するわけでもなく、利上げペースが鈍化するといういうことなので、米金利、米ドル/円ともに再度、上値を試す可能性は高いものの、米ドル/円は146~147円で上値余地は限定的になる公算が高まっています

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SNBのタカ派なスタンスは変わらず、ユーロ/スイスフランは戻り売り継続

 一方、驚くほど緩和的だった豪州の中銀を横目に、タカ派姿勢を崩さないのが、SNB(スイス国立銀行[スイスの中央銀行])

 SNBのメヒラー氏は、中央銀行が第2ラウンドのインフレ効果の兆候を強めていると指摘し、最新の発表で予想外に低下したことを受けて「インフレは再び上昇するだろう」と付け加えました。

 また、注目は「She also said the SNB is ready to keep intervening in FX markets」というコメント。

 つまりSNBは為替市場に介入し続ける用意があるということ。

 RBAのハト派ぶりと相違し、SNBは「インフレは再び亢進するだろう」とし、為替市場で介入の準備もあるとしているのです。

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ユーロ/スイスフラン・日足
ユーロ/スイスフラン・日足

(出所:TradingView

 ユーロ/スイスフランはいったん0.94スイスフラン台まで急落し、ターゲットを達成し、調整で反発していますが、スイスでのインフレは沈静化せず、SNBは為替市場に介入する用意もあるということで、ユーロ/スイスフランは依然として戻り売りを継続とします。


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