日経平均は続伸するも米ドル/円は上値を伸ばせず
みなさん、こんにちは。
今週も日経平均株価は続伸。
今週金曜日のメジャーSQを控えていることから、マーケットが神経質となり、大きな値幅を伴って乱高下しています。本稿執筆時点でも3万1800円レベルと高値圏で推移。
(出所:TradingView)
一方、日経平均との相関性を高めてきた米ドル/円ですが、今週は上値を伸ばせず。
その要因はまず、先週のコラムでもご紹介させていただいた「3者会合(=財務省、金融庁、日銀)」です。
【※関連記事はこちら!】
⇒米ドル/円はていねいな押し目買いで! 上昇トレンドは変わらず、まだ介入を気にするレベルではないが、3者会合の行方とクロス円に調整が入る可能性には注意!(2023年6月1日、西原宏一)
米ドル/円は137円~142円のレンジでていねいに押し目買い継続
米ドル/円の上値を抑えているもうひとつの要因が、140.00円のオプションです。
少しずつ、オプションが期限切れしていますが、本稿執筆時点で米ドル/円の140.00円はまだ39億ドルもあります。
こうなるとマーケットは当面140.00円のプラスマイナス50pips程度のレンジになる可能性が高まります。
(出所:TradingView)
結果、米ドル/円は高値を買わず、137円~142円のレンジでていねいに押し目買いを継続でしょうか。
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豪ドル/円が最も効率のいい通貨ペア
137円~142円のレンジに陥った米ドル/円を横目に、上昇している通貨ペアがあります。それは豪ドル/円。
下図は、過去5営業日の対米ドルの主要通貨の騰落率です。
対米ドルで最も弱い通貨である日本円は変わりませんので、円ショート(売り)は変わらず。
ここで注目は、対米ドルで上昇が目立っている通貨、豪ドルです。今週は豪ドル/円が最も効率のいい通貨ペアということになります。
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インフレに対する忍耐には「限界がある」〜タカ派に戻ったRBA!
豪ドルが上昇した要因はRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])です。
6日、RBAで0.25%の利上げが決定され、OCR(豪州の政策金利、オフィシャル・キャッシュレート)は4.10%へ引き上げられました。
ただ今回の利上げは事前に予測されていたため、発表直後の豪ドルの上げ幅は限定的でした。
しかし、ロウRBA総裁はQ&Aで「インフレに対する忍耐には限界がある」と指摘するなど極めてタカ派であったため、豪ドル/円は93円台まで回復しています。
多くの主要銀行もRBAのターミナルレート(利上げの最終地点)予測を引き上げています。例えば、ゴールドマン・サックス。
中銀は7、8、9月に0.25ポイントずつの利上げをし、ターミナルレートは4.85%になると予想しています。
ゴールドマン、豪中銀のピーク金利予想引き上げ-9月に4.85%と予想
出所:Bloomberg
米ドル/円が140円から上げ渋っている中、ターミナルレート予測が4.85%に引き上げられた豪ドル/米ドルがじり高に。
結果、豪ドル/円が再び上昇トレンドに回帰。
(出所:TradingView)
米ドル/円に加え、年初来高値を更新し、97円に向けて続伸する豪ドル/円に注目です。
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