収まらないインフレ。RBA、BOCが利上げに動く
今週(6月12日~)は「中銀ウィーク」ですね。
6月14日(水)にFOMC(米連邦公開市場委員会)、6月15日(木)にECB(欧州中央銀行)理事会、6月16日(金)に日銀会合(日銀金融政策決定会合)と続きます。
先週(6月5日~)は、6月7日(水)にBOC(カナダ銀行[カナダの中央銀行])がサプライズ的に利上げしました。
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前日(6月6日)にRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])が動いたので、利上げもありうると思いましたが、驚きですね。
RBAは今回だけでなく、あと2回程度の利上げがありそうです。
BOCが続き、FOMCも今回は「スキップ(据え置き)」ですが、来月(7月)は「ハイク(利上げ)」の見通しです。
「世界的にインフレが収まらない」をテーマに、戦略を組み立てればよいのではないでしょうか。
「インフレ=一般的にはゴールド」ですが、世界の投資家はゴールドの次に、日本株を有望視しているようです。
「品薄」な日本株。日経平均は4万円も視野に
台湾有事も想定し、「中国から日本へ」というシンプルな話ですね。
それもありますし、東証(東京証券取引所)が「PBR1倍割れ銘柄」への改善を要請している点も、評価されています。
東証の諮問機関には、マネックスグループの松本大さんも参加しています。
どうすれば海外勢の目を引けるのか、市場の機微がわかっているのかもしれませんね。
日本株市場は「品薄」になっているようですし、海外勢は下がったら買いたいと虎視眈々です。
日経平均は4万円も十分視野に入ってきます。
(出所:TradingView)
S&P500も、昨年(2022年)10月安値から20%上がって、ブル相場入りです。
(出所:TradingView)
ベア派が多かっただけに、踏み上がる可能性もありそうですね。
米利下げと同時に株価が下がるということなら、そのタイミングは来年(2024年)に持ち越しとなるかもしれません。
リスク資産上昇で、豪ドルに上値余地
米ドル/円はもみあっているだけですが、豪ドルやカナダドルの巻き返しが強いですね。
米ドル/円を見ているとわかりにくいのですが、為替市場全体では、じわじわ米ドル安が進んでいます。
今月(6月)の主要通貨の値動きを、対米ドルで見ると、売られているのは円だけ。その他の通貨はすべて買われています。
米ドル/円も下がらなくなってきましたね。
200日移動平均線が137円台前半にあります。日銀会合でなにかあって円高が進んでも、137円割れは難しいでしょう。
かといって、142円手前では3者会合がありましたし、当面は137円から142円程度の大きなレンジなのかもしれません。
137円台は買ってもいいのですが、日本株を始めリスク資産が強いということであれば、米ドル/円よりも豪ドル/円のほうがよさそうです。
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(出所:TradingView)
以前は、中国のネガティブなヘッドラインが出ると、豪ドルが売られていましたが、最近はデカップリング(切り離し)されてきたようですね。
同感です。
デカップリングされたのであれば、スイスフラン/円やユーロ/円に比べて、今の豪ドル/円の水準は安く感じますね。
今週は豪ドル/円の押し目買い
ユーロは、あまり動かなくなりましたね。
先週発表されたユーロ圏のGDP改定値は、2四半期連続のマイナス成長となり、テクニカルリセッション入り。
今週のECB理事会も、利上げ見通しですが、買いづらくなってきました。
昨年は、米2年債利回りを見ながら、米ドル/円を買っていればいい相場が続きました。
今年は、日経平均を見ながら、米ドル/円を買えばいいのかと思いきや、3者会合で崩された。
大きく崩れることはないでしょうが、堅調な株価を横目に、豪ドル/円の押し目を買っていくのがいいのではないでしょうか。
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(出所:TradingView)
(構成/ミドルマン・高城泰)
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