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西原宏一・大橋ひろこの「FX&コモディティ(商品) 今週の作戦会議」

豪ドル/円の戻り売り継続。今は、緊急FOMCの
噂が出るくらい異常事態! 北京五輪閉幕で、
中国の不動産バブル崩壊が露呈する可能性も

2022年02月14日(月)15:23公開 (2022年02月14日(月)15:23更新)
西原宏一&大橋ひろこ

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対ロ強硬姿勢で支持率回復を狙うバイデン米大統領

ウクライナ情勢がにわかに緊迫度を増しています。


先週末、米大統領補佐官は「ロシアが北京五輪閉幕前にウクライナに侵攻してもおかしくない」と発言していますし、バイデン米大統領はロシアのプーチン大統領との電話会談で、ロシアが侵攻すれば「深刻な代償」を支払うだろうと警告しています。

米国の友人たちと話していると、支持率低下に悩むバイデンさんが起死回生を狙って強気に出ている、との声を聞きますね。


あまり強気に出すぎると、かえってロシアを追い込むことにもなりかねません。

WTI原油は94ドル台まで上がってきました。


もともと需給がタイトなところへ、有事リスクを織り込み始めたようです。


ウクライナ情勢が落ち着いて、リスクプレミアムが剥落すれば、下がることもあるのでしょうが、こればかりは予想が難しいですね。


今週(2月14日~)にも軍事侵攻があるとの報道もありますが……。

WTI原油先物 日足
WTI原油先物 日足チャート

(出所:TradingView

ウクライナの有事発生で、ユーロはバイ・ザ・ファクトも

ユーロは先々週(1月31日~)のECB(欧州中央銀行)理事会で、マイナス金利からの脱却という歴史的な転換を示唆したため、買いだとは思うのですが、難しくしているのがウクライナ。


金融政策面でユーロが買われても、地政学リスクで売られてオフセット(相殺)されてしまいます。


ただ、いざ開戦となれば、「セル・ザ・ルーモア(噂で売って)、バイ・ザ・ファクト(事実で買い)で、ユーロが買い戻される可能性もある。要注意ですね。

【参考記事】
ユーロ/米ドルは、1.1500ドルを超えると上昇が加速しそう。ECBは、輸入インフレを悪化させるユーロ安を望まない?(2月10日、西原宏一)
ユーロ/米ドルを基本に、ユーロクロスの買いが良さそう。年内の利上げを名言するまで、ユーロは買われやすい地合いが続く(2月7日、西原宏一&大橋ひろこ)

欧州へのエネルギー供給も課題ですね。


岸田首相は、日本が確保していた天然ガスを欧州へ融通することを発表しました。


欧州へ譲る分のLNGを日本は買い直さないといけませんし、LNG需給もタイトになれば価格も上昇しかねません。


めぐりめぐって円安要因となってきますね。

「緊急利上げ」の噂も飛び交ったブラード発言

米国では「7月までに1%の利上げを支持する」としたブラード米セントルイス連銀総裁の発言が波紋を呼びました。

臨時FOMC(米連邦公開市場委員会)開催の噂も飛び交いましたね。


ブラード総裁が「即座に会合を開き、0.25ポイントの利上げで対応することも検討すべき」とも発言したことがきっかけです。


信用リスクが発生して、緊急利下げが必要な事態ならまだしも、利上げ方向の緊急措置は考えにくいですが……。

緊急利下げは何度かありましたが、緊急利上げは記憶にないですね。


そのくらい異常事態だということでしょう。


今慌てるくらいならば、1月FOMCで利上げしておけば……とも思ってしまいます。

今週は今日2月14日(月)と、2月17日(木)にブラードさんの発言があります。


先週(2月7日~)の発言で、市場が前のめりになってしまったので、今回は冷やす発言が出るかもしれません。


経済指標では、2月15日(火)の米PPI(生産者物価指数)と2月16日(水)の米小売売上高、2つのインフレ指標が注目ですね。

シティバンク時代の同僚などは、ビッグチャンスだと言って、金利上昇方向へポジションを傾けています。


FRB(米連邦準備制度理事会)の動きは遅すぎましたし、パウエル議長は「大失策を犯した議長」として悪名を残してしまうかもしれません。

北京五輪閉幕で中国の不動産バブル崩壊が露呈する可能性も。豪ドル/円の戻り売り継続

一方、日本銀行は先週、2018年以来の指し値オペ実施を予告しました。


新たな政策を打ち出したわけではなく、今までどおりにYCC(イールドカーブ・コントロール)を粛々と進めるだけなのですが、市場は円安で反応しました。

主要国が利上げに動く中、日本だけは緩和を続ける姿勢を鮮明にしたわけですが、株や為替に今さら大きな影響があるとは思えません


実際、米ドル/円は株価が下げるととともに全戻しして、さらに下落しています。


今年(2022年)、米長期金利(米10年債利回り)は1.5%から2%へと上昇する一方、米ドル/円は116円台から115円台へと下げています。


今の米ドル/円は、米長期金利よりも株価の影響が大きいのでしょう。

米ドル/円 1時間足
米ドル/円 1時間足チャート

(出所:TradingView

米ドル/円&米長期金利 4時間足
米ドル/円&米長期金利 4時間足チャート

(出所:TradingView

今週の戦略はどう考えますか?

ブラード発言からもわかるように、今は異常事態ですし、米長期金利は大規模な上昇となっていくのでしょう。


そうなれば株価は崩れますし、北京五輪が2月20日(日)に閉幕すれば、中国の不動産バブル崩壊が露呈する可能性もある。


こうしたことから、豪ドル/円の戻り売り継続でいいのでは。

豪ドル/円 日足
豪ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

(構成/ミドルマン・高城泰)

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