■「ウワサで買われ、事実で売られる」ことの引き金に!?
「米ドル安」政策が米国経済にとって望ましいのであれば、追加の量的緩和の決定を躊躇(ちゅうちょ)する必要性はない。むしろ、米国政府のお墨つきを得てFRB(米連邦準備制度理事会)は実行することができる。
「ヘリコプター・ベン」の異名を持つバーナンキ氏がFRB議長であるからこそ、その決定は宿命であり、「国際金融マフィア」の思惑どおりに事は進むであろう(「量的緩和再開で『ドルキャリー』が起こる!その時、米ドル/円相場はどうなる?」を参照)。
しかし、ヘッジファンドの決算月を迎えることなどもあって、11月はこれまで過大に積み上がった株式や金のリスクアセット(リスク資産)を解消する動きが予想される。
そのため、今回のFOMCにおける追加の量的緩和策の決定が「ウワサで買われ、事実で売られる」ことの引き金になることも十分に考えられる。
その意味では、追加の量的緩和策の決定によって米ドル安がさらに進むかというと、そうではない可能性もあり、注意が必要だ。
■ドルインデックスの下値余地は限られそう
テクニカルの視点では、次のチャートを参考にしていただきたい。
(出所:米国FXCM)
まずは、ドルインデックスの週足チャートだ。
上のチャートに示したように、ドルインデックスは大きなトライアングルを形成していることがわかる。
そのトライアングルの下値は10月15日の安値である76.14と合致していて、それに対応するRSIが示すサポートラインにも接近している。
したがって、目先は底打ちしやすい段階に来ていると言えるだろう。
続いて、日足チャートを見ると、ドルインデックスが小さな「トライアングル」を形成し、底打ちしようとしていることが見て取れる。
まずは、ドルインデックスの週足チャートだ。
上のチャートに示したように、ドルインデックスは大きなトライアングルを形成していることがわかる。
そのトライアングルの下値は10月15日の安値である76.14と合致していて、それに対応するRSIが示すサポートラインにも接近している。
したがって、目先は底打ちしやすい段階に来ていると言えるだろう。
続いて、日足チャートを見ると、ドルインデックスが小さな「トライアングル」を形成し、底打ちしようとしていることが見て取れる。
(出所:米国FXCM)
この見方が正しければ、いったんは上放れし、節目の80前後の上値をトライして、それから再び反落してくることが考えられる。
また、このトライアングルのサポートラインを上放れすることなく、さらに下値をトライする場合、75前後ではいったんサポートされる可能性が高い。
75という数値は、8月24日の高値を起点とした値幅(C~D)を、6月高値から8月6日安値までの値幅と同値を取った計算値となる。一目均衡表の理論で言うところの「N字型変動値」である。
だが、ドルインデックスが反発する場面があるとしても、本格的なブル(強気)相場に復帰することはないだろう。
80という水準は、4月安値と8月安値を結んだライン(現在のレジスタンスライン)と合致しているだけに、これを上にブレイクすることは容易ではないと見ている。
その意味では、やはり、大きな流れとしての米ドル安は続くのだろう。
(2010/10/29 13:00執筆)
この見方が正しければ、いったんは上放れし、節目の80前後の上値をトライして、それから再び反落してくることが考えられる。
また、このトライアングルのサポートラインを上放れすることなく、さらに下値をトライする場合、75前後ではいったんサポートされる可能性が高い。
75という数値は、8月24日の高値を起点とした値幅(C~D)を、6月高値から8月6日安値までの値幅と同値を取った計算値となる。一目均衡表の理論で言うところの「N字型変動値」である。
だが、ドルインデックスが反発する場面があるとしても、本格的なブル(強気)相場に復帰することはないだろう。
80という水準は、4月安値と8月安値を結んだライン(現在のレジスタンスライン)と合致しているだけに、これを上にブレイクすることは容易ではないと見ている。
その意味では、やはり、大きな流れとしての米ドル安は続くのだろう。
(2010/10/29 13:00執筆)
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