ザイFX! - 初心者必見のFX総合情報サイト

西原スーパーバナー
----年--月--日(-)日本時間--時--分--秒
西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

米ドル/円は、1米ドル=140円に向けて続伸。
日銀の金融政策は円安誘導とも受け取れる、
次の注目材料は、5月3日~4日のFOMC

2022年04月28日(木)17:53公開 (2022年04月28日(木)17:53更新)
西原宏一

ザイFX限定!口座開設&取引で最大10000円もらえる! トレイダーズ証券みんなのFX

米ドル/円は米10年債利回りと極めて高い相関が継続。米ドル/円の130円超えは5月FOMC前後を想定していた

 みなさん、こんにちは。

 前回のコラムでご紹介させていただいたとおり、米10年債利回りと米ドル/円の相関性は極めて高いままで、米ドル/円の行方を左右するのは米10年債利回りの動向といえる状況が続いていました。以下は、米10年債利回りの日足チャートです。

【参考記事】
米ドル/円は、米10年債利回りが3%を突破するタイミングで130円へ! 米10年債利回りが3.5%になれば、135円へ向かう展開へ(4月21日、西原宏一)

米長期金利 日足
米長期金利 日足

(出所:TradingView

 FRB(米連邦準備制度理事会)の連続利上げ予測を背景に、米10年債利回りは上昇を続け、4月20日(水)に2.9770%の高値をつけてからは、いったん反落。4月27日(水)に2.7710%の安値をつけると、本稿執筆時点では2.8280%レベルに反発して推移しています。

 次は、米ドル/円の日足チャートです。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:TradingView

 高値である129.40円をつけたのが、米10年債利回りが高値をつけたのと同日の4月20日(水)。

 その後、米10年債利回りが安値をつけた日である4月27日(水)に126.95円の安値をつけました。そして、米10年債利回りの反発につれて、米ドル/円も反発し、4月28日(木)午前中の東京市場までは128.70円水準での高値圏で推移しました。

 結果、前述のように3月からの米ドル/円は、米10年債利回りに極めて高い影響を受ける状態が続いていました。そのため、米ドル/円が130円を超えてくるのは、5月4日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)前後ではないかと個人的には想定していました。

★ザイFX!で人気の西原宏一さんの有料メルマガ「トレード戦略指令!」では、タイムリーな為替予想や実践的な売買アドバイスなどをメルマガや会員限定ウェブサイトで配信! ※最初の10日間は無料解約可能です

西原宏一 トレード戦略指令!

日銀が毎営業日の指し値オペを発表。米10年債利回りの上昇を待たずに、米ドル/円が走り出したきっかけに

 ところが、この相関を大きく変えるであろう報道が本日(4月28日)ありました。

 それは、日銀による毎営業日の指し値オペの発表です。

 本稿執筆時点の米10年債利回りは2.83%。ところが、本日(4月28日)の米ドル/円は一時130.00円を突破し、前回の高値を超えて急騰しています。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足

(出所:TradingView

 これまでの両者の相関性から考えれば、米ドル/円はまだ128円台であるはずでしたが、日銀による毎営業日の指し値オペという発表により、相関性を大きく変えることになったわけです。

日銀、指し値オペ毎営業日実施へ

出所:日経新聞

 急激な円安に対する懸念も高まっている中、「徹底的に金利上昇を阻止する」という明確なスタンスを、多くのマーケット参加者に印象づけたことになります。

 つまり、急激な円安に当局が警戒感を示しているにも関わらず、日銀は(見方によれば)円安誘導ともとれる金融政策を継続したことになるわけです。

 これが、米ドル/円と米10年債利回りの高い相関性を切り離すこととなり、米10年債利回りの3.00%超えを待たず、米ドル/円が130円を超えて走り出したきっかけになっています。

米ドル/円&米10年債利回り 日足
米ドル/円&米長期金利 日足

(出所:TradingView

米ドル/円は140円に向けて続伸。次の注目材料は5月3日~4日のFOMC

 先日まで、為替介入に関する報道があったのはなんだったのか(?)と言いたくなる日銀の毎営業日指し値オペの発表。

 そして、米10年債利回り次第といわれるほど高い相関を維持してきた、米10年債利回りと米ドル/円。

 しかし今回は、米10年債利回りが3.00%を超えるのを待たずに、米ドル/円が130円を突破してきました。

 今週(4月25日~)のように、米国株が急落する局面では、「米金利低下=米ドル/円下落」という高い相関性の中、米ドル/円が反落する局面もあるでしょうが、日銀の毎営業日指値オペの発表により、もうひとつ円安要因が加わった展開。

 日銀の毎営業日指し値オペの発表、さらに5月4日(水)のFOMCの発表を控え、140円に向けて続伸する米ドル/円の動向に注目です。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足

(出所:TradingView

※次回のコラムは5月12日(木)の予定となります。


【ザイFX!編集部からのお知らせ】

 ザイFX!で人気の西原宏一さんと、ザイFX!編集部がお届けする有料メルマガ、それが「トレード戦略指令!(月額:6600円・税込)です。

西原宏一投資戦略メルマガ「トレード戦略指令!」

「トレード戦略指令!」10日間の無料体験期間がありますので、初心者にもわかりやすいタイムリーな為替予想をはじめ、実践的な売買アドバイスチャートによる相場分析などを、ぜひ体験してください。

人気のザイFX!限定タイアップキャンペーンをPickUp!
FX初心者のための基礎知識入門
トルコリラスワップポイントランキング CFD口座おすすめ比較 バイナリーオプション比較
トルコリラスワップポイントランキング CFD口座おすすめ比較 バイナリーオプション比較
『羊飼いのFXブログ』はこちら
↑ページの先頭へ戻る