先週の金曜日はアメリカはブラックフライデーに入り、マーケットは連休モードにもなっていたこともあり、閑散だった。グローベックスのほうも半日営業で、多くの人はワールドカップを見ている。
ニューヨーク時間ではややドル買いが優勢となった。ドル円は139円台の後半まで攻め込んで、なかなか138円台に逆戻りすることはなかった。米国株のほうもマチマチで、前日の終値を挟んで一進一退。勝負は翌週に持ち越されたとみるべきであろう。
今週の注目は雇用統計である。これによってFOMCでの利上げ観測が変わるとは考えられないが、それでも市場の期待をさそってしまうこともつながる。とくに平均時給の下振れには要注意である、
インフレ沈静化どころか、景気の後退を意識しての利上げを見込んでくるかもしれない。予想とそれほども変わらなければ、それはそれで50ベーシスポイントの利上げが淡々と行われるだけだろう。
そして雇用統計の前哨戦として、ADP雇用の数字も出てくるし、依然として1000万人台の求人数の予想のままのJOLTSも出てくる。また住宅関連の数字やCB指数、FRBが一番気にしているはずのPCEコアデフレータなどもあり、パウエル議長はじめFRB要人たちの発言予定もある。
本日は要人発言の他には大したイベントはない。だがブラックフライデーの売上は予想より良かったと言うものの、在庫調整での値引きのせいではないかということもあり素直に株高とはなっていない。
むしろ中国各地での大規模デモの状況を懸念してリスクオフに傾くなか、クロス円は全面安となっている。インフレと景気後退の綱引きのなか、単に利上げペースの鈍化だけを寿げない状況になりつつある。
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