FOMCは0.25%の利上げを決定
みなさん、こんにちは。
今週(1月30日~)最大の注目である FOMC(米連邦公開市場委員会)が、日本時間の本日早朝に開催されました。
FOMCでは0.25%の利上げを決定、2会合連続で利上げ幅縮小となっています。
一方、今後さらに複数回の利上げが適切になるとの認識も示しています。
今回の政策決定は全会一致。
FF金利の誘導目標レンジは4.5-4.75%に変更されました。
(※編集部注:「FF金利」とは、フェデラルファンド金利のことで、FFレートとも呼ばれる。米国の政策金利)
米国ではディスインフレが現在進行中?
そしてマーケットが注目したのが「ディスインフレ」という言葉です。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は記者会見で「ディスインフレが現在進行中で、労働市場の力強いデータが続いていることは喜ばしい」としつつ、インフレ率が持続的な低下軌道にあることを示す「さらにずっと多くの証拠」を目にする必要があると語った。
出所:Bloomberg
パウエル議長が記者会見で「ディスインフレが始まっている」と確認した直後、米2年債利回りは、この日の最低を付けました。
(出所:TradingView)
結局、4.11%に低下して、この日の取引を終了。
それに呼応して米国株は上昇し、ナスダック指数は2.00%上昇しています。
(出所:TradingView)
為替市場では米ドル売りへ。
もうFRBのピボット(政策転換)は決定したことなのでしょうか?
そこで次に金利先物市場の推移をチェックしてみましょう。
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マーケットは年末の利下げを織り込んでいるが・・・
下図は FF金利先物からはじき出したFED(米連邦準備制度)の誘導目標金利の織り込み度です。
前述のように、パウエルFRB議長は今後さらに複数回の利上げが適切になるとの認識を示しています。
FOMC前まで今後2回の利上げを織り込んでいましたが、現時点では1回強織り込んでいるだけ。
そして注目は年末の誘導目標金利の動きです。
11月から来年1月にかけて2回の利下げを織り込んでいます。
FRBが利下げをするには、まず(1)インフレが収まることと、(2)急激に景気が悪化して経済を支える必要があることがあります。
昨年からのFRBの連続利上げにより、インフレが徐々に沈静化するのはわかりますが、ここから連続利下げをしなければいけないほど、景気が悪化することを織り込むのはさすがに時期尚早ではないかと想定されます。
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米ドル/円は来週あたり、いったん反発か?
欧米の参加者は本稿執筆時点で、「FRB のピボット」と「日本銀行のピボット」の予測のもと、米ドル/円の売りは安心感があります。
米ドル/円は昨年後半に151.95円の高値に到達して以降、この2つのファクターを織り込む形で急落。
本稿執筆時点の米ドル/円は128.50円で推移しており、すでに23円も急落しています。
(出所:TradingView)
米金利先物市場の年末の利下げの織り込み度などを考慮すれば、来週あたり、いったん米ドル/円は反発するのではないでしょうか?
FOMC後の米金利の動向と米ドル/円の行方に注目です。
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