米ドル/円は上値が重いながらも、130円を挟んで方向感なく乱高下
みなさん、こんにちは
今年に入って、為替市場のボラティリティは極めて高い状態が続いており、米ドル/円はちょっとしたことで値が飛ぶ神経質な展開が続いています。
では、昨年のように今年も米ドル/円は大きく動いているのでしょうか?
ここで今月の米ドル/円を振り返ってみます。
2023年年初は131.01円で始まり、本稿執筆時点(1月25日日本時間13時頃)での米ドル/円は130.30円で推移しています。
米ドルの上値は徐々に重くなってきてはいますが、米ドル/円は130.00円を挟んで±3円で激しく乱高下しているだけ。
(出所:TradingView)
日銀に関する記事を筆頭に米ドル/円に関するヘッドラインには事欠きませんが、方向感がないわりには神経質に(暴力的に?)乱高下するため、米ドル/円のトレードは慎重に戻り売り。
では、他の主要通貨に対して米ドルはどのように推移しているのかをチェックしてみましょう。
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豪州は"受け入れがたいほど高い"インフレ率で32年ぶりの高水準!
下図は、主要通貨の対米ドルの年初来の騰落率です。
まだ日数が十分ではありませんが、総じてドル安に推移。
その中でも豪ドルが一番値を上げています。
前回の記事でもご紹介していますが、さらに、伸びています。
【※関連記事はこちら!】
⇒今の米ドル/円は、短期トレードに徹したほうが良い!株高や米ドル安はいったんピークアウト、豪ドルやNZドルは、下がったところで中期の買い場を探したい(2023年1月19日、西原宏一)
本日25日も豪州の消費者物価指数(CPI)が発表になり、豪ドルは続伸。
豪統計局が25日発表したデータによると、10-12月の消費者物価指数は前年同期比7.8%上昇と1990年6月以来の高い伸び、市場予想(中央値)では7.6%上昇しています。
豪州の総合インフレ率は、2022年10-12月(第4四半期)に32年ぶりの高水準に加速したことになります。
豪州の財務大臣ジム・チャルマーズは、このインフレ率を「unacceptably high=受け入れがたいほど高いとコメント。
ただピークに達した兆候があるとも付け加えています。
RBAの利上げ予測を背景に、豪ドルが続伸
ともあれ、来月のRBA(オーストラリア準備銀行[豪州の中央銀行])での利上げ観測が高まり、豪ドル/米ドルは一時0.7108ドルレベルに上昇しました。
下図は豪ドル/米ドルの週足チャート。
(出所:TradingView)
200週移動平均線が0.7073ドルに位置しています。
本稿執筆時点では0.7100ドルレベルで推移しており、移動平均線をブレイクしていますが、週足ベースでこのレベルを抜けてくると豪ドル/米ドルは0.7500ドルへと上昇する可能性が高まります。
豪ドル/米ドルと相関性の高いゴールドも節目の2000ドルを目前にしていったん調整の可能性を残していますが、依然として1928ドルレベルで推移。
リスクアセットである豪ドルに影響を及ぼす米国株が反落すれば、豪ドル/米ドルも多少調整する可能性がありますが、対米ドル以外の豪ドル/ニュージーランドドルは引き続き高値圏で推移する公算が高まります。
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豪ドル/米ドルは0.7500ドルへ、豪ドル円も100円へ押し目買い!
対円である豪ドル/円も底固く、本稿執筆時点では92円台を回復しています。
(出所:TradingView)
豪ドル/円に関しての中期のターゲットは100円で変わらず。
豪ドル/ニュージーランドドルも続伸中です。
(出所:TradingView)
0.7500ドルに向けて上昇中の豪ドル/米ドルを筆頭に、豪ドル/円、豪ドル/ニュージーランドドル、豪ドルの押し目買いを継続とします。
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