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 昨日はドイツ、イギリス、アメリカの景況指数が出たが、総じて予想を下回った。ウクライナ情勢も間接的に影響を及ぼしているのかもしれない。またインフレ率は鈍化しているとはいうものの、マイナスに転じたわけではなく、物価は高止まりのままである。それで労働ストライキも頻発しており、それが将来に表出してくる賃金インフレを現実味の高いものにしている。

 アメリカの景況感が出た直後まで、ドル相場は素直に安値攻めをしていた。しかしこれだけではFOMCやECBでの金融政策のあり方に変化を与えることはないだろうということで、急速にドルが買い進まれた。ドル円は一時は140円台に差し込んでいたものの、ニューヨーククローズには141円台のミドルまで押し戻されている。

 私もドル円をショート攻めしていて141円割れまではうまく取れたのだが、その後のメクリ上がりの局面では半分ほど飛ばしてしまった。こうなってくると相場がどちらに行たがっているのか、わからなくなってくる。

 CPIコアの前年比が、アメリカはプラス3.0％であり、日本がプラス3.3％である。計測の仕方にいろいろと細かい違いもあるだろうが、ともかくも単月ベースでは日米が逆転したのだ。それでアメリカはもう少々利上げを続けるとしているのは理解できる。

 だが、ここに来てもまだ日本が何もやらないだろうというのがいぶかしい。何もやらない理由は考えれば学術的に様々あるのだろうけれども、この状態でやらないというのは何か別の思惑でもあるのではないかと勘ぐらざるをえない。

 足元の物価も上がっているのは明白だから、金融政策を若干だけでもタイトニングしてから様子見するようにはできないものなのだろうか。一般の生活者は物価高を肌で感じているのだから。「もう少ししたらCPIは下がってくる見込みだから利上げの必要もない」というのであれば、「もうすこし我慢すればアメリカに勝てる」と主張して４年の長きに渡って戦争を止められなかったあの時と同じである。どちらも重大な局面で求められるジャッジである。

日本時間 15時00分

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