FOMCの議事録が公表されたが、おおむねハト派的だとの解釈が先行したようだ。もう一度の利上げは必要だとの認識ではメンバー内で一致しているものの、それには最新の注意が必要であるとするもの。どちらにしてもターミナルレートに間近い事を匂わせる内容であった。
インフレ警戒よりも景気重視の姿勢に感じられたのである。インフレの進行は収まるとするのは根拠がないのに、足元で現実に起こっている雇用の逼迫には目をつぶるということだ。楽観的なアメリカ人のスタンスをよく表した内容である。
それを受けてマーケットは安心感を得た。しかしリスクオンではなく、金融相場のまま。米国株が上がると同時に、ドル金利も下がっているからだ。依然としてリスクテークには傾きづらいと言うことだろう。ドル金利の低下をうけてドル相場も軟化した。
ユーロドルは1.05台まで沈んでいたのが、1.06台を回復。勢いはないものの、ドル売り優勢。ユーロがかわれたということで ユーロ円の腰も強い。先週まで156円台まで沈んでいたのに、158円台まで戻ってきた。それゆえクロス円は全面高だ。ドル円が149円台まで這い上がってきたのは結果的な動きだが、来るべきところに来て落ち着いたということだろうか。
今晩はCPIが出る。昨日のPPIが高めだったlことでやや身構えているが、CPIの遅効性からしても昨日のPPIの影響はないものと見られる。それでもCPIが高めに出てしまうと、再び金融引き締めモードが強まってきそうだ。それを景気にいちばん弱そうなドル円が一気に150円台に突入するかもしれない。
日本時間 15時00分
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