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田向宏行
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陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

米ドル/円が152円以上になれば、為替介入を想定。
最弱通貨の円を売るなら、米ドル/円ではなくクロス円!
クロス円の上値ターゲットは、上方修正されるだろう

2023年11月17日(金)19:02公開 (2023年11月17日(金)19:02更新)
陳満咲杜

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主要クロス円は、軒並み高値更新!
ユーロ/円、英ポンド/円に続いて豪ドル/円も!

 クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は強い。本コラムで繰り返し指摘してきたとおり、クロス円における円売り(外貨買い)が加速し、ユーロ/円、英ポンド/円など主要クロス円は軒並み高値更新を果たしている。

【※関連記事はこちら!】
米ドルは、すでに頭打ちを果たした!高値圏での保ち合いが続いたあと、徐々に反落してくる! ただし、米ドル/円の取引は様子見、クロス円を買いたい(2023年11月10日、陳満咲杜)

世界の通貨VS円 日足
世界の通貨VS円 日足チャート

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足

ユーロ/円は2008年8月以来の高値を更新英ポンド/円は2023年年初来高値の更新と同時に、2015年11月以来の高値を更新した。

 そして、「出遅れた」豪ドル/円も年初来高値を更新したので、円が、引き続き、最弱な外貨であることが確認できる。

 実際、ユーロ/円の年初来高値更新は8月末にすでに確認されていた。足元までの強気変動は、円売りのリード役として力を発揮しているからなのは言うまでもないが、米ドル全体(ドルインデックス)の反落が大きな背景となっていた。

ユーロ/円 日足
ユーロ/円 日足チャート

(出所:TradingView

 ユーロ/米ドルを見ればわかるように、7月後半を起点とした下落波は、10月初頭をもって完成し、目先まで戻りの途中にある。

ユーロ/米ドル 日足
ユーロ/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

 米ドルの対極として存在するユーロの切り返しは、ユーロ/円の2023年年初来高値更新、また、その後の続伸とほぼ合致しているから、米ドル全体の頭打ち、そして反落は、重要な背景であった。

ユーロ/米ドルVSユーロ/円 日足
ユーロ/米ドルVSユーロ/円 日足チャート

(出所:TradingView

 それと同時に、円は主要外貨のうち最弱な存在なので、米ドル/円のみ、なお強気変動が続いている。ゆえに、ユーロ/円など主要クロス円の上昇が見られた上に、円安傾向がむしろ加速されたと見られたわけだ。

「ミニCPIショック」でドルインデックスは急落!
でも、米ドル/円に限っては「ショック」ではなかった?

 2023年11月14日(火)に米CPI(消費者物価指数)のリリースがあった。想定より低かった同指標が米金利低下を招き、ドルインデックスの急落をもたらした。

ドルインデックス 日足
ドルインデックス 日足チャート

(出所:TradingView

 当然のように、米ドル/円も反落していたが、ユーロ/米ドルの上昇幅に比べ、やはり限定的であったから、ユーロ/円の急伸を許したわけだ。

 米ドル/円は、去年(2022年)11月に急落し、その後の127円台までの反落につながった。当時、「逆CPIショック」と呼ばれていたのが、まだ記憶に新しい。ゆえに、今回、米CPIのリリースでもたらされた変動を「ミニCPIショック」と呼んでも、別に間違いではないだろう。

 ただし、米ドル/円に限っては、「ショック」にならなかった可能性がある。なにしろ、値幅が限定的であった上に、去年(2022年)11月の時と違って、円急騰の形で相場全体へ影響を及ぼすことがないと思われるからだ。

 2022年の「CPIショック」は、ドルインデックスや米ドル/円の頭打ちを確認する形の同時進行であったから、インパクトが大きかった。

 2022年11月10日(木)の同ショックは、米ドル/円の下落が6.5円に近い値幅を記録したのに対して、今回はドルインデックスのみ下落幅を拡大し、米ドル/円は2023年11月14日(火)にて1.65円の値幅に留まっていた。

米ドル/円 週足
米ドル/円 週足チャート

(出所:TradingView

 言ってみれば、去年(2022年)11月の「CPIショック」は、米ドル/円とドルインデックスの急落を伴っていたから、インパクトが大きく、正真正銘のショックであった。

 今回は、言葉として言っても別に問題はないが、本格的なショックではなかったことを強調しておきたい。

 米ドル全体の切り返しは、10月初頭にてすでに終了し、また反落波へ復帰したことを証明したのが、今回の「ミニCPIショック」の役割だと理解している。換言すれば、トレンドを確認するためのきっかけであり、本格的なショックにほど遠い。

 だからこそ、米ドル/円はしばらく頭が重く、高値圏にて保ち合いを維持できても、本格的な反落につながる材料を別に待たなければならない

 もちろん、人によってはそれさえ否定するだろう。米ドル/円の強気変動に照らして考えて、これからさらなる高値更新ありと見る方も、なお多いだろう。

米ドル/円が155円を打診する可能性は低いと見る。
その理由とは…? 152円以上で日銀の介入あり?

 ユーロ/円などクロス円の急伸もあって、早晩、米ドル/円は152円の節目に乗せ、155円の大台の打診につながる、といったシナリオがなお根強いようだ。だが、同シナリオの可能性について、筆者は完全に否定するつもりはないが、可能性としては、やはり低いと思う。

 なにしろ、現実の問題として、152円以上の円安の進行があれば、日銀の介入(本当は日銀が実行者であり、財務省の決定だが)が想定される。いくら度胸のある投機筋とはいえ、日銀の介入を完全に無視できないだろう。

米ドル/円 日足
米ドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

 次に、米ドル全体の動向だ。ドルインデックスはすでに頭打ちとなり、11月14日(火)の「ミニCPIショック」を経て反落波動に戻った以上、米ドル/円のみ、ガンガン上値余地を拡大するわけにはいかないだろう。

 円が最弱の通貨であることは間違いないが、米ドルが米ドル全体の市況と完全に逆行して、対円でのみ上昇していくとは、到底考えられない

ドルインデックス 日足
ドルインデックス 日足チャート

(出所:TradingView

円売りが、トレードとしては確実。
米ドルで仕掛けにくいから、クロス円での円売りが妥当!

 しかし、円売り自体はトレードとしてなお「確実」である。要するに、対米ドルの円売りを仕掛けにくいから、クロス円にて仕掛けていけばよい、これだけの話である。

 ゆえに、現在進行中のクロス円の上値ターゲットは、一段と上方修正されていくだろう。

 筆者はこれまで、口酸っぱくしてクロス円の上昇を指摘してきたので、遥か以前からユーロ/円の160円の大台乗せや英ポンド/円の185円の節目打診を予測してきた。

世界の通貨VS円 日足
世界の通貨VS円 日足チャート

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 日足

 さらに、円売りのスピードがあまりにも速かったので、従来中期ターゲットにしていたターゲットも通過し(たとえば英ポンド/円の188円の節目打診)、従来の長期ターゲットを短期ターゲットに書き替える羽目に…そう言いながら、そろそろ他の仕事に取り掛からねばならないので、今回はここまで。市況はいかに。

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