週明けのマーケットではイランによる報復攻撃が、あまり過激なものではなく、抑制的であったということから、リスク回避していた分を巻き返す動きでスタートした。いちばん最初に開く日本市場では、日経先物が安いレベルで始まったものの、そこから500円以上も急騰して東京市場は始まったのである。欧州時間に入ってもその流れは変わらず、欧州株も堅調なのを確かめてから日経先物はさらに上伸。
米国株も金曜日の終値からはだいぶ値を切り返してスタートしたのだが、小売売上高がものすごく事前予想を上回った。これで雇用とインフレだけでなく、GDPに見られるような国内景気鈍化が見られずと言うことで一気に年内利下げの期待が薄まった。ドル金利は短期も長期も上昇し、それが米国株を押し下げた。日経先物はトップから1000円近くも下落となっている。
株価上昇によるリスク許容度の高まりも受けて、ドル円は実に堅調だった。朝は153円ちょうどを割り込みそうな場面もあったが、ニューヨーク時間ではついに154円台に乗せてきた。しかも介入警戒感があるというのに、まったくゆるまない。基本的には154円台をキープした格好だ。ドル金利の上昇に加えて、有事のためにドルを保有しておこうという意欲も強いものと思われる。
このレベルまで為替相場の実弾介入がないとなると、ドル円が155円台に乗せてくるまでは介入はないものと思われる。それもあってかマーケットには奇妙なドル円のロング安心感すら漂っている。本来ならばレベルに関係なく、このようなときにガツンと出動しないといけないところだのだが、役所仕事なのだから致し方ないのかもしれない。
日本時間 15時10分
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