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西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

ニュージーランドドル/円は200週SMAが位置する84.25
円レベルまで続落するか注目! インフレ低下で0.50%連
続利下げ予想の中、200日SMAを超えられず戻りが鈍い

2024年10月17日(木)16:33公開 (2024年10月17日(木)16:33更新)
西原宏一

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主要国でインフレの低下が目立ち始め、中央銀行の利下げが始まった

 みなさん、こんにちは。

今年(2024年)は、主要国でインフレの低下が目立ち始め、中央銀行の利下げが始まっています。

 最初に動いたのが、世界の中央銀行をリードするスイス国立銀行SNB(スイス国立銀行[スイスの中央銀行])です。

 SNBが最初に利下げをしたのは、2024年3月21日(木)。

 このとき、SNBは政策金利を1.75%から1.50%に引き下げました。

 これは、主要中央銀行の中で今年初めての利下げ。その後、SNBに追随する形で、主要国は利下げに転じます。

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BOEの利下げが顕著になると、急騰が目立っていた英ポンド/円を筆頭に、クロス円が調整入りする可能性

 主要通貨は今年、インフレの低下で影響を受けましたが、他の主要通貨に対して優位性を保っていた英ポンドも、その例外ではありません。

 昨日(10月16日)発表された英国の9月のインフレ率は、BOE(イングランド銀行[英国の中央銀行])の目標である2%を3年半ぶりに下回り、来月(11月)の追加利下げの土台が固まったことになります。

英政府統計局(ONS)の16日の発表によると、9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.7%上昇。前月の2.2%上昇からインフレが鈍化した。エコノミスト予想は1.9%上昇、中銀の8月時点の予測は2.1%上昇だった。
(出所:Bloomberg)

9月26日(木)のコラムでも紹介させていただきましたが、今年の英ポンドは他通貨と比較して、圧倒的にファンダメンタルズが良好で、ゴールドマン・サックスを中心に強気なスタンスを維持していました

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 しかし、9月は私が個人的に見ているシーケンシャルを始め、いくつかのテクニカルでトップアウト(頭打ち)を示唆。

 その後、英ポンド/米ドルはもみ合った後、結局は1.3000ドルを割り込んできました。

英ポンド/米ドル 日足
英ポンド/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

英ポンド/米ドルは、チャートのサインにファンダメンタルズが後からついてきた形です。

 以下は主要通貨の対米ドル騰落率(年初来)ですが、これを見ると、今年は英ポンドを除くすべての主要通貨に対して、米ドルが上昇していることがわかります。

主要通貨の対米ドル騰落率(年初来)

 英ポンド/米ドルのみ、米ドルは値を下げる展開である一方、米ドルに対してもっとも値を下げているのは、いつものように日本円。

 つまり、英ポンド/円の急騰が目立っているわけです。

 しかし、BOEの利下げが顕著になってくると、英ポンド/円を筆頭に、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)は調整に入る可能性が高まります

ニュージーランドではインフレがさらに低下。NZドル円の続落に警戒

 クロス円のなかで、特に調整が進みそうなのがニュージーランドドル/円です。

 インフレが低下しているのはニュージーランドも同じで、7~9月(第3四半期)のCPI上昇率は2.2%と前年同期比で大きく低下。

 2021年1~3月(第1四半期)以来3年強ぶりに、RBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])の目標レンジである1~3%に戻っています。

 RBNZはすでに利下げを始めており、8月に政策金利であるOCR(オフィシャル・キャッシュレート)を0.25%引き下げて、緩和サイクルを開始。

 先週(10月7日~)のRBNZ会合では利下げペースを加速し、0.50%引き下げて、OCRを4.75%としています。

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 インフレが大きく鈍化し、再びリセッションに入った可能性が高いことから、マーケットでは年内最後の会合となる11月27日(水)のRBNZ会合でも、0.50%の利下げが予想されています。

 その結果、ニュージーランドドル/円も反落しています。

ニュージーランドドル/円 日足
ニュージーランドドル/円 日足チャート

(出所:TradingView

 ニュージーランドドル/円は日経平均が暴落した8月5日(月)、一気に83.07円まで暴落。

 その後、米ドル/円の反発につれ、92.29円まで反発しましたが、
200日SMA(単純移動平均線)が位置した92.05円付近を明確には超えられず

 99.03円から83.07円の50%戻しである91.05円も、徐々に超えられないことになり、戻りも限定的です。

 週足チャートで、200週SMAが位置している84.25円レベルまで下落する可能性が高まっています。

ニュージーランドドル/円 週足
ニュージーランドドル/円 週足チャート

(出所:TradingView

 主要国でインフレの低下が顕著になり、各国で利下げが加速。

 ニュージーランドの7~9月(第3四半期)のCPI上昇率が大きく低下し、来月(11月)のRBNZも大幅利下げが予想されているなか、ニュージーランドドル/円は200日SMAに上値を抑えられ、200週SMAに向けて続落するかに注目です。


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