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西原宏一・叶内文子の「FX&株 今週の作戦会議」

FXではユーロ安がトランプトレードのメインかも。ドイツ
の連立政権崩壊と、関税回避目的でドイツ企業に米国への
投資圧力がかかるとの予想から、ユーロ/米ドルが下落!

2024年11月11日(月)16:05公開 (2024年11月11日(月)16:05更新)
西原宏一&叶内文子

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日経平均はトランプ圧勝によるトランプトレードで大幅高。年末高への期待で4万円突破を狙えるか

西原宏一(以下、トレーダー西原) みなさん、こんにちは。

 今月(11月)、いや今年(2024年)最大のイベントとも言える米大統領選がトランプさんの圧勝で終わりました。

 ただ、時期を同じくして、欧州で重要な事件が起こっています。1つずつ確認していきましょう。

 では叶内さん、今週もよろしくお願いします。

叶内文子(以下、MC叶内) はい、西原さん。今週もよろしくお願いします。

トレーダー西原 では、まず株から振り返ってみましょうか?

MC叶内 先週(11月4日~)の日経平均は、先週末比1446.70円(3.80%)高い3万9500.37円で終えました。

 米国株がハイテク主導で上昇していたことで、日本株も上昇して始まり、米大統領選でトランプさんの勝利が決まると、減税や規制緩和への期待から「トランプトレード」が活発化

 米長期金利は上昇、円安が進行して日経平均は大幅高となりました。

日経平均 日足
日経平均 日足チャート

(出所:TradingView

 おおかたの予想では異例の接戦で、結果判明まで時間がかかる可能性があると見られていました。

 やはり、事前の世論調査はあてにならないということです。

日本株にとっては、トランプ政権による関税強化がマイナスになる業種もあり得るため、銘柄は選ぶ必要がありそうです。

 そして、FOMC(米連邦公開市場委員会)も予想どおりの結果で、買い安心感につながったようです。

 その後は、佳境を迎えている決算発表を見ながら、やや様子見。

 11月8日(金)は11月のオプションSQ(特別清算指数)でした。SQ値は39901円。幻になりました。

 4万円の節目がすぐ目の前ですが、上値を追う勢いはまだ出ていません。

 ただ、年末高への期待は強く、決算発表次第ではここから4万円突破も狙えるとの見方はあります。

 ここまでの上昇で、割高感が出ている米国株がカギを握るかもしれません。

 為替はいかがですか?

豪ドル/米ドルがトランプ圧勝後に上昇。中国に与える影響から連想すると、上昇は考えにくいのに上昇するトリッキーな動き

トレーダー西原 叶内さんのご指摘のとおり、トランプトレードによって、株は年末高への期待が強く、決算発表次第ではここから4万円突破も狙えるとの見方はあります。

 トランプさんの圧勝で終わった後、日経平均も急騰しました。

 ただ、トランプ勝利後のFXマーケットの反応はちょっと理解しがたいものがありました。

 トランプ勝利が織り込み済みということは別として、まず株が上がるのはわかります。

 ただ、豪ドル/米ドルが上がったのは最初理解できず、主要プレーヤーも同様だったようです。

 BOA(バンク・オブ・アメリカ)のエコノミストも「豪ドル/米ドルの上昇が最も印象的だが、中国に対するトランプの潜在的な影響を考慮すると、豪ドル/ニュージーランドドルがこの24時間で実際に上昇していることに私は驚いている。トランプ大統領が中国に与える潜在的な影響を考えると、豪ドル/ニュージーランドドルがこの24時間で実際に上昇していることに驚きを隠せない」と述べているようです。

 このコメントにあるように、トランプさんが中国に与える影響から連想すれば、豪ドル/米ドルや豪ドル/ニュージーランドドルが上がることはちょっと考えにくい

 そのため、マーケットでは、豪ドル/米ドルや豪ドル/ニュージーランドドルはリスクオンで上がったと解説されています。

 同様に、トランプトレードではメキシコペソも売られると想定されていました。

 ただ、トランプさん勝利の報道後、メキシコペソの初期対応は反発でした。

 その後、メキシコペソも豪ドル/米ドルも反落していますが、どちらもトリッキーな動きです。

豪ドル/米ドル 日足
豪ドル/米ドル 日足チャート

(出所:TradingView

MC叶内 2016年と違って、今回の選挙結果を受けての為替は複雑な動きをしていましたよね。

 そうした中、注目通貨はなんでしょう?

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ユーロ/米ドルがトランプトレードとドイツ連立政権崩壊で下落! 関税回避目的でドイツ企業に米国への投資圧力がかかるとの予想で

トレーダー西原 混乱したマーケットの環境下、トランプトレードではっきりした動きとなったのがユーロです。

ユーロ下落のきっかけは、ドイツ連立政権が崩壊したこと。11月に入り、ユーロは主要通貨に対して軒並み値を下げています。

ユーロVS世界の通貨 4時間足
ユーロVS世界の通貨 4時間足チャート

(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロVS世界の通貨 4時間足

 ドイツの社会民主党(SPD)を率いるショルツ首相は先週、連立を組んできた自由民主党(FDP)のリントナー財務相を解任。SPDとFDP、緑の党の3党で構成する連立政権が崩壊しました。

 これを受けて、ショルツ首相に対し、1月に国政選挙を行うよう求める圧力が高まっています。

 最新の世論調査では、有権者の3分の2が早期の選挙を行うことを望んでおり、ドイツの政局は不安定な状況に陥っています。

 加えて、米大統領選でトランプさんが歴史的勝利を収めたことにより、ドイツ企業には関税回避の目的で、米国への投資を増やすよう圧力がかかることが予想されています。

 最近のドイツは、高いエネルギー価格と時代遅れの技術と官僚制度が問題になっています。

 シーメンスは「ドイツ投資は支持できる材料がない」とまでコメントしているようです。

 ドイツの政治的混乱と米大統領選でトランプさんが歴史的勝利を収めたことにより、ドイツ企業には関税回避の目的で米国への投資を増やすよう圧力がかかることが予想され、ユーロ/米ドルに売り圧力がかかっています。

ユーロ/米ドル 4時間足
ユーロ/米ドル 4時間足チャート

(出所:TradingView

MC叶内 その流れから考えると、FXにおけるトランプトレードというのは、ユーロの下落というストーリーになるのでしょうか?

トレーダー西原 トランプトレードは基本「株高、円安」と考えているので、「株高、ユーロ安」というのもピンと来ませんが、FXにおいてはユーロ安がメインになるのかもしれませんね。

トレーダー西原MC叶内 ではみなさん、今週も楽しくトレードしていきましょう!


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