昨日の私はユーロ円のショートポジションをオーバーナイトで持ったまま、欧州市場に突入した。私にして珍しい保有期間である。ふつうであれば首尾よくフェーバーになったら、とっとと撤退するのだが、その前日に米国株が大幅下落し、しかも安値引け。原油相場の動向によっては、ますますリスク回避的な動きが大きくなるかもしれないと考えた。
なんだかんだいっても、ずっとレンジ相場が続いているので、もしもそれをブレークしていくようならば、大相場になる可能性だってある。アジア時間では方向感のない展開が続いたので、勝負は欧州の入りどころだろうと、張り切って、構えていた。
株は安値引けしたのだから、テクニカル的にももっと突っ込んでよさそうなものだったのに、意に反して欧州株は切り返してきた。ああ、私にはがっかり。おかげでグローベックスでの米国株も切り返してきて、マーケットは元気づいてきた。ユーロ円もあっさりと113円台に戻ってしまい、今度は私が苦しくなってきた。
当初は虫の良い考えをして、110円台まで下がったら売り増そうとまで思っていたりしたのに…。もうそれどころではなーい!ユーロに利上げ期待が高まってきているだけに、ユーロドルも堅調さを維持している。ショートカバーが大きく入る前に買い戻してしまうことにした。ああ、無念。ひな祭りに大ご馳走の目論みは、あえなく崩れた。
ADP雇用指数では、予想も上回って、21万人強の雇用者数の増加具合を示した。ただ何分にも3回連続して、雇用統計の前哨戦の役に立たずに大きく外しているので、マーケットは反応薄だった。
また「どうせバイトの数も入っているのだろう」という声もあり、本物の雇用統計では10万人もないのではないかという意見もあったようだ。結局、ニューヨーク市場では一度もユーロ円が113円を割れることはなし。かといって大きく上昇しているわけでもない。
今夜の注目はユーロ中銀の金利会合だ。どうせECB(欧州中銀)は何もしない可能性も高いのだが、トリシェ総裁の発言に注意したい。前回はタカ派トーンが和らいだと見られていただけに、原油高が進行するなか、見ものである。欧州域内ではだいぶ利上げ派が増えてきているので、コメントの表現には、微妙な違いが見られるかもしれない。
まあ、実際問題としては、22時半という時間を過ぎたあたりからのユーロドルの値動きで判断するしかない。ユーロドルが昨夜の高値を抜けてきて、1.39台など付けようものならば、自分もストップ的にロングにしたいものだ。
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