答えは、次の図3です。

■下落が簡単に止まらなかったニュージーランドドル/円
一旦天井から下落したニュージーランドドル/円は、わずかな期間の上昇を見せた後、さらに大きく下落。結局、天井から約半年間下落を続けた後、再び上昇に転じました。
この下落において形成した安値は、2005年12月の天井にかけ、上昇のスピードが加速し始めた位置をはるかに下回っており、これは上昇局面で買いに入った人が、すべて損失になったことを意味します。
もちろん、通貨の上昇や下落は、その個々の背景となるファンダメンタルズや、売りと買いのエネルギーのバランスによって異なりますので、現在のスイスフランが、この時のニュージーランドドル/円のように下落すると考えることは、時期尚早です。
しかし、可能性があることを知っておくのは大切。
実際に下落が続いた時に、自分自身の資金をどうするかという資金管理が行われていなければ、スイスフランの中長期の下落によって、多くの資金が失われる可能性があるのです。
そして、それはいつも繰り返されています。
■スイスフランのさらなる下落継続に注意!
私は、常々お話ししているとおり、トレードにファンダメンタルズ材料や要素を取り入れていません。また、市場や相場の先行きを、予想することを行いません。
上記に書いたことは予想のように思われますが、実際のトレードのためには、ここから一歩進んで、エントリーのポイントを決め、売買のサイズを決め、損切りポイントを決め、最後にエグジットのポイントを決める必要があります。
それらの過程を経た時、トレードは予想ではなく、ルールに変わるのです。
スイスフランを取り巻く報道を見ると、いずれリスク回避先として上昇を再開するだろう、といったようなものが多いように思われます。
その予想が当たったとしても、外れたとしても、自分の資金の損失を限定し、そして利益を出す、そんなトレードを作ってください。
スイスフランのさらなる下落継続には、注意と注目が必要です。
●このあとの展開は? 次の記事をぜひご覧ください。
⇒「スイスフランの急落は予想できたのか? 急落が予想できれば利益が上がるのか?」
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)