■1週間で見ればユーロは少し下げ止まるか
まず、相場の状況からお話したいと思います。
ここ最近の当コラムで、私は一貫してユーロ売りを推奨してきました。対円でも対米ドルでも、どちらでも同じです。
【参考記事】
●スペイン民間銀行の不良債権比率8.95%!景気回復はまだ先か…ユーロ売りを継続!(今井雅人、7月19日)
●ECB、BOE、中国が続けて金融緩和。欧州経済は厳しく、ユーロは売り継続!(今井雅人、7月13日)
●EU首脳会議で、“鉄の女”が折れた!?市場は安定してきたがまだユーロは売り!(今井雅人、7月5日)
中期的に考えると、まだユーロは下がる余地があると思いますが、これから1週間という意味で言えば、少し下落が止まるかもしれないと思っています。
(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:ユーロ/米ドル 日足)
理由は、ちょっと下落のペースが速すぎたのではないか、という点です。
もちろん、これから1週間、さらにユーロにとって悪い話が出てくることも考えられますが、どちらかというともみ合いになるか、少し上がるかな、と感じています。
■欧州債務問題においてユーロ圏は運命共同体
ただし、繰り返しになりますが、欧州の状況はひどいものです。
7月23日(月)、米国の大手格付け会社・ムーディーズは、ドイツ、オランダ、ルクセンブルクの格付けに対する見方を「安定的」から「ネガティブ(弱含み)」に引下げました。
これらの国は現在、最上級の格付けを持っていますが、それを下げる可能性が高いという警告をしたわけです。
ムーディーズは、欧州債務問題の先行きに不透明感が増していると指摘。
ギリシャによるユーロ離脱のリスクが高まっているほか、イタリアやスペインなどの重債務国に対して、より大きな支援が必要になる恐れがあるとした上で、「ユーロ圏が現在の枠組みを継続する場合、格付けの高い国々がもっとも重い負担を担うことになる」と警告しています。
つまり、ユーロ圏は運命共同体だということです。
また、スペイン国債の利回りが…
【ザイFX!編集部からのお知らせ】
ザイFX!でもおなじみの今井雅人さんからのレポートを受けて、ザイFX!が 配信する「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人(月額:5,500円(税込))」。
その日のニュースをコンパクトに解説し、今後の為替の値動きについての予測とともに、今井氏のポジションについても可能な限り配信する、実践型の有料メルマガです。
「ザイFX! FXプレミアム配信 With今井雅人」には10日間の無料体験期間がありますので、ぜひ一度体験していただき、みなさんのトレードの参考にしてみてください。
株主:株式会社ダイヤモンド社(100%)
加入協会:一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)